気になったニュース(2024年8月11日)
今週はバタバタしており、購読している毎日新聞のみニュースソースになりました。地震や交通機関の乱れなどもあった1週間ですが、あくまで私が注目したニュースを選定しています。
8月5日(月)
株価 過去最大の値下がり ブラックマンデー超え“4つの要因”
連日のパリ五輪の報道に辟易していたら、さすがに無視できない大きなニュースが入ってきました。
ひふみ投信の藤野英人さんでさえ「『わからない』としか言えない」と語る本件。“見たいものを見る”といったスタンスでなく、大きな流れの中で捉えるべきでしょう。仮にもいち経営者である私、経営に支障が出ないようできる限りのシミュレーションはしておきたいと思います。
8月6日(火)
英国駐日大使、長崎の式典に欠席の意向表明 イスラエル不招待理由に
広島の「原爆の日」に大変残念なニュースが飛び込んできました。
結果的に、アメリカなど日本以外のG7の駐日大使が長崎への式典参加を見送ることになりました。
「ロングボトム氏は『ロシアはウクライナという主権国家に侵略したが、イスラエルは自衛権を行使している』と強調した」と毎日新聞の記事には掲載されています。あまりに一面的な主張で、G7への不信感につながりかねません。
8月7日(水)
2024年 大統領選 選曲センスでも火花 イメージ戦略、好対照
あまり日本では、楽曲が政治にもたらす影響は議論されません。というか、アメリカが特筆して政治キャンペーンやイメージ戦略など旺盛なのでしょう。
ハリスさんが軒並み若い世代に人気のアーティストに支持されている一方で、トランプさんは懐メロばかり。ただ「懐メロ」が好きな人も多いわけで。いったいどうなることでしょう。
8月8日(木)
平和賞ユヌス氏 首席顧問に指名 バングラデシュ
グラミン銀行創設者で、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌスさんが、軍が主導したバングラデシュ暫定政権のトップに据えられそうだというニュースです。だいたいこういったときは、軍の関係者による独裁政権が誕生しそうなものでしたが、ある程度の「平和的解決」が示唆される意思決定だと感じます。
とはいえ、政情不安が慢性化しているバングラデシュで、これにて落着というわけにはいきません。現地では今も混乱に乗じた窃盗などが相次いでいるようで、未来に向けてどのような舵取りになるか注視する必要があります。
8月9日(金)
日本よりイスラエルとの関係を重視した米欧諸国 長崎平和式典を欠席
いくつか関連記事を読みましたが、東京外国語大学の篠田英朗さんの解説が腑に落ちました。
「米欧諸国は今回、イスラエルが招待されなかったとしても、粛々と平和祈念式典に参加するという選択肢もあったはずだ。式典に参加したからといって、イスラエルが怒るとは考えづらい」
まさにその通りで、日本がイスラエルよりも優先度が低く扱われたことを重く受け止めるべきだと思います。もちろん放送大学の高橋和夫さんが「外交の多元化」と語るように、この意思決定だけで「日本<イスラエル」とはいえないはずですが、G7各国にとって日本は「under control」しやすい国だと思われているのではないでしょうか。
8月10日(土)
モテない、結婚の勇気 中国婚姻数、24年上期49.8万組減
かねてから、近い将来、劇的な人口減少が予測されている中国ですが、対岸の火事として全く思えません。
記事によると、「中国の地方政府も育児休暇の延長や結婚奨励金などさまざまな支援策を打ち出しているが、非婚化や少子化に歯止めがかかっていない」とあります。人口増とGDP増ということが前提になっている国家運営というそのものの座組みが、いよいよ成り立たなくなってきています。
8月11日(日)
余録:元プロ野球選手のG・G・佐藤さんは…
2008年の北京五輪の、G・G・佐藤さんへの誹謗中傷をあげて、パリ五輪の誹謗中傷について書いたコラム。
「多くの選手はSNSを通じてファンに発信し、応援を力に変えている。『見なければいい』で済む時代ではなかろう。社会で合意を作っていきたい、ネットの観戦マナーだ」
余録はたびたび文章の書き方の参考になることも多いのですが、さすがにこの日のコラムはあまりに他人事で、著者になんら問題意識がないことを浮き彫りにしています。
スポーツにおける「誹謗中傷」とは何でしょうか。
観戦しているときに、贔屓のチームの選手がミスした際に、スタジアム全体でブーイングすることは「誹謗中傷」と認定されるものでしょうか。
マナーを語る前に、「いったい何が誹謗中傷なのか」という未だ答えの出ない議論に道筋をつけるのがメディアの仕事でしょう。それを抜きにすれば、まさに箸休めのようなコラムだと“誹謗中傷”されてしまうはずです。
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広島、長崎の原爆の日を迎えた今週。
あわただしくも無風を取り繕う外交問題。週前半の株価の喧騒など、遠い過去のように1週間が過ぎました。グローバルニュースでもバングラデシュの動きは気になります。多くの方が来週は夏休みですが、国内外のニュースにも関心を払っていこうと思います。