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蓮沼執太フィル・オンライン公演 #フィルAPIスパイラル

蓮沼執太フィルのオンライン公演(以下「オンライン配信」と言います)に参加しました。

オンライン配信は、星野源さん、サザンオールスターズ、サカナクションなど日本を代表するアーティストも成功を収めています。収容人数の制限を受けないし、観客の居住地にも関係なく参加できます。コロナ禍を皮切りにデファクトスタンダードになるのでは?という意見も耳にします。

ですが僕は「生ではないライブ」にお金を払う価値があるのか懐疑的でした。アーティストと同じ空気を共有すること、圧倒的に生なサウンドを浴びるように聴けること、周りのオーディエンスから伝わるバイブス……。ハコの大小で違いはあれど、その場にいるから実感できる熱量は存在します。間違いなく。

ライブを愛する人が、オンライン配信で満足するとは到底思えない。オンライン配信がライブを代替できないと思っていました。

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しかしながら!

なかなかどうして、オンライン配信は最高でした。

蓮沼執太フィルのオンライン配信は表参道のスパイラルホールで行なわれ、総勢20名ほどが素敵な演奏を見せてくれました。(スパイラルホールでのライブは参加したことはないのですが、おそらく音楽をやる環境としても優れていると感じます)

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蓮沼執太さんは日本の音楽シーンで、比類なき音楽家の一人です。彼がディレクションするフィルハーモニーは音が多彩で何一つ同じものはありません。じっくり聴かせるもの、ダンサブルなもの、どこか懐かしいJ-POP調のメロディ。音楽として、演奏として素晴らしかった。

そして自宅でご飯を食べながら視聴できるという贅沢。2歳の息子と一緒にリラックスしながら音楽を楽しめるのは、オンライン配信ならでは。(途中うんちをしてしまったのですが、もちろんライブを鑑賞しながらオムツを替えることができます)

今回のオンライン配信は期間限定でアーカイブが残ります。今回は頭から参加できましたが、仕事の都合など突発的な理由で遅れたり参加できなくなったりすることもあるでしょう。ライブなら見逃して終わりですが、オンライン配信なら後から追うことができます。それどころか評判を聞きつけてライブ終了後にアーカイブ配信を即座に購入することだって可能です。

また、ライフステージの変化などにより「ライブに行けなくなった」人もいるはずです。そういった人が、気軽に音楽にアクセスできる貴重な手段にもなり得ると感じました。

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既に意見は出尽くされていますが、ライブとオンライン配信は別物です。(実際に参加して、そのことを実感しました)

やはりライブ会場に行って、近くでダイレクトに音楽を浴びるのは代え難い経験でしょう。コロナ禍が落ち着いたら、すぐにでもライブに行きたい。

それでも選択肢として、多くのアーティストがオンライン配信を提供してくれるのは有難いものです。オンライン配信ならではで配慮すべき点もありますが(カメラワーク、ディレイや音質、プラットフォームのUI/UXなど)、経験や技術により解決に近付くでしょう。

(ちなみに今回の蓮沼執太フィルでは、カメラワークも素晴らしかったです。演奏が身近で感じられたし、アーティストの柔和な表情もたくさん写って親密さがありました)

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とにかく楽しかった!

これからも機会があれば、色んなオンライン配信のチケットを購入してみようと思います。

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蓮沼執太フルフィルの新作「FULLPHONY」はこちらから聴けます。ライブの余韻をシームレスに追うことができるのも嬉しい。良い時代だなあ。


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ほりそう / 堀 聡太
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