545と言えば。
かなり前だけど、noteの連続更新が545日を迎えた。
「とりあえず1年」と毎日更新を続けていたときも、うっすらとした更新意欲はあった。でも、そこに過度な熱量があったわけではなくて。
・まずは自分が書きたいことを書こう
・ダサいことは書きたくない
・10年後に読んでも「書いて良かった」と自分が思えるものを残そう
・その結果として、誰かに届いたら良いな
そんな緩い方針が奏功して、今も更新を続けられている。今宵もギリギリの更新なので説得力に欠けるけれど、とにもかくにも「続ける」を続けていく。1,000日間続けたら、きっと見える景色があると信じて。
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「545」という数字でピンとくる人は、30代中盤以降のお笑いファンではないか。NHK深夜で放送されていた「爆笑オンエアバトル(通称「オンバト」)」における、最高評価の数字である。
10年以上続いたオンバトは、ラーメンズ、バナナマン、おぎやはぎ、劇団ひとり、バカリズム、タカアンドトシ、アンタッチャブル、チュートリアル、ますだおかだ、フットボールアワー、トータルテンボスなど、今も活躍するお笑い芸人を生んできた。
僕は高校生、大学生の頃にめちゃくちゃハマっていて、ビデオに録画しては何度も繰り返し観ていた。好きが高じて、「データ分析」という授業で、各芸人のネタの笑いの構造を分析して、どういった笑いが評価されるのかを調べレポートにまとめた。
結果として、アンタッチャブルのような、テンポ良く連続して笑いが発生するネタが評価されることが分かった。つまりおぎやはぎのようなスローテンポの笑いは、オンバトにおいては低めに評価されてしまうのだ。
それに気付いたとき、視聴者として「やり切った」という思いを抱いた。「データ分析」の授業以降も楽しみに視聴していたが、それまでのような熱量は目盛りひとつ分くらいは落ちていた気がする。「ああ、やっぱりこの手のネタは評価されるよな」とか「評価されるために、〜〜という芸人はネタを速く変えてきたな」とか、そういうことを感じるようになったのだ。
NON STYLEやパンクブーブーがネタで勝ち上がってきた辺りで、ちょっと僕はテンションが下がっていた。「また、これか」というと失礼だけど、僕の知っている勝ちパターンのお笑いだったからだ。
だからこそ、オードリーやサンドウィッチマンのような笑いには度肝を抜かれたのだ。あんなスローな喋り口で、ひとつひとつ確実に笑いを取っていけるなんて、と。2010年には「松本人志のコント MHK」というのがNHKで放送され、笑いのBPMを極力落としたような珠玉のコントにもまた、笑いの奥深さを感じたものだった。
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長々と書いたけれど、要するに、やり切るまでnoteは続けたい。
表現に「やり切る」とか、終わりがないのは重々承知しているが、熱心に更新を続けていたら、何かを発見できるような気がするのだ。
気付いたとて、545キロバトルを獲得できるとは限らない。誰も評価してくれるわけじゃないけれど、少なくとも自分のために。
ちなみにデータ分析の授業では、最大評価の「A」をもらえた。ちゃんとやっていれば、結果もついてくる。きっと。だから、明日もきっと、同じくらいの時間に更新します。どうぞ、よろしゅう!