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4月の不思議②

つづき、

大急ぎで戻って来られて、

手際よく箱詰めしていただいた。

その女性に丁寧にお礼を言った。

すると女性が僕に、

「介護をされてるんですか?」

と聞いてきた。

え、介護?と思いながら、

「いえ、建設業です。」と答えた。

「そうですか。
全然、建設業って感じがしないです。
なんだかとってもまろやかな、とっても優しい空気をお持ちなんですね。」

「え、そうですか。」

「他の方みたいな建設業って感じが全く無いです。
優しい感じなので介護をされてる方かと思いました。」

「いやもうバチバチの建設業なんで恐縮です。」

発送伝票書いて帰る時には丁寧にお辞儀をされた。

どういうことだ。

どうなってるんだ。この対応。

ホームセンターでコンシェルジュの様な、

お辞儀されることなんてあるんだ。

それからこの間、クリーニング屋へ行った。

スラックスを出したら裾上げが半分とれてた。

「これはクリーニングしたら残りの裾上げも、
全部とれちゃうかもしれませんねぇ。
どうされます?
一旦、持ち帰って直されますか?」

50代くらいの上品な女性。

「んーもうやっちゃってくださいw
せっかく持ってきたし、
とれてもしょうがないって思います。」

「そうですかー、
そうしたら特別に少しだけなんで私が裾上げしときますよ。」

「え⁉︎いいんですか?そんな、」

「裾上げはここではやってないんですが、
このくらいなら私が空いた時間でできますから、
素人縫いでよければ、」

「あ、ありがとうございます。」

感動しましたね。

自分の服を縫ってくれるって特に今の時代、

経験する男子は少ないのではないだろうか。

ひとつ言えることは裾上げだけでも、

その人が自分のために針を使ってると思うと、

少し特別な存在になるってことですw

次の週に引き取りに行った時に、

ケーキを持って行ったら、

凄く喜んでくれました。

助け助けられが濃くなってる4月。

花も色濃く咲くのでしょうか。

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