hori

京都府出身。奈良育ち。兵庫県在住。 government official でtreasurerしてます。

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最近の記事

僕は村上春樹が嫌いだ〜35歳独身男の日々〜

白のサーブ900コンバーティブルのドアを開ける。マニュアル車らしいこのエンジン音がたまらない。クラッチを踏む。スピードを上げていく。僕の左手のシフトレバーさばきには我ながら運動神経の良さを感じさせる。 …とでも書けば村上春樹っぽいだろうか。なんてことはない。僕の愛車は親から譲り受けたヴェルファイアだ。別にマイルドヤンキーではない。35歳のただの独身だ。乗せるのは空気か、4歳下の同期くらい。今日は近くのマックスバリュに買い物に行くだけ。このコロナ禍で元来予定の少ない僕の予定は

    • ベルリンでの激闘のあとに〜シャビ・エルナンデスに捧ぐ〜

      私が彼を見たのは16年前にさかのぼる。98年フランスワールドカップ、国民の期待を一身に背負った日本代表は3戦全敗という世界からの答えを叩きつけられていた。そんな現実に夢を見せてくれたのが、翌99年に開催されたワールドユース(現U-20ワールドカップ)の日本代表であった。小野伸二、稲本潤一、高原直泰、そして遠藤保仁らの紡ぎ出すフットボールは、日本の未来そのものだった。 ラゴスでの決勝戦、日本の前に立ちはだかったのが当時20歳に満たないシャビ・エルナンデスであった。グアルディオ

      • 水色と白の血潮〜ピアソラのリベルタンゴに想う〜

        アルゼンチン共和国がスペイン本国より独立した19世紀初頭、そのアイデンティティとしての標語は「En union y libertad」、つまり、統一と自由において、というものに決められた。これはつまり、国家のイデオロギーでもあり、主張でもあった。また、国民ひとりひとりにその身体の中に脈々とながれる血潮そのものでもある。 ファンペロン政権下の20世紀後半、またフォークランド紛争において、アルゼンチンは再び、「libertad」(自由)、について骨の髄まで思案せざるを得ない状況

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