見出し画像

三越の『時ひらく』①


【はじめに】

三越の歴史は、1673年(延宝元年)に三井高利が創業した呉服店「越後屋」に始まります。2023年(令和5)に創業350周年を迎えた。

創業350年の老舗デパート『三越』を舞台に6人の人気作家が描く物語

『時ひらく』
辻村深月 伊坂幸太郎 阿川佐和子
恩田陸 柚木麻子 東野圭吾 著
文春文庫 (2024.02.10.)

【ブックレビュー】

6人の中から伊坂幸太郎さんの「Hava a nice day !」を紹介します。
pp.49〜111.
初出:『オール読物』2024.01.

三越のライオン像の背中に「誰にも見られず」跨がることができたら願いが叶う、という言い伝えがあります。
仙台三越のライオン像に跨がろうと奮闘努力する女子高校生。
はたしてライオンの背に座った彼女が見たものとは・・・
奇想天外、とんでもない事件が仙台を襲う。

「Hava a nice day !」伊坂幸太郎

エンドウさんとフジサキさんと云う二人の高校時代の同級生の会話から始まる。
二人は卒業後、音信不通だったが、二十代半ばの今 再び出会った。

いろいろ話をするうちに、三越のライオンの話になった。
話は、仙台ににある仙台三越の「ライオン像」の話で展開されていく。

当時、高校入試に不安があったフジサキさんは、ライオンに跨る(またがる)と願いが叶うと云う言い伝えを、ネットでの情報を入手。
二人は、仙台三越のライオン像でチャレンジしてみることに・・・
その跨る時に、誰かに見られたら駄目になる。

ライオン像の前で跨がろうとしていた時に、当時の担任だった 田中先生が現れた。

いろいろ話をしていく中で、三越のライオン像が太平洋戦争中に、海軍に接収されたけど、結局 使われずに戻ってきた話をされた。

そうこうする内に、エンドウさんがライオン像に跨った。
時間にして、10秒〜20秒。

ライオン像に跨った後は、屋上にある三井・三越の守護社「三囲神社」にお参りに行った。

そして、物語はクライマックスへ。
pp.104〜111.

「Hava a nice day !」
「良い、一日を!」

エンドウさんとフジサキさん、そして田中先生の物語。

【ブックス文春】

【シェア】

【三越の包装紙「華ひらく」】

2024.11.04.