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【読了】『町内会』

住民組織としての町内会
戦後 幾度かの議論の的になり、現在も その存在が課題とされ、改革の余地があると思うが「どうしたものか!?」と、考えあぐねいている人も多いか思います。
今、あらためて考えてみたい。

『町内会』玉野和志 著
ちくま新書 (2024.06.10.)

【はじめに】

阪神淡路大震災以来、大きな災害があるたびに、絆や共助が強調される。
確かに、町内会のような組織は、あるに越したことはないだろ。
でも、もう少しどうにかならないか?と思っている人も多いだろう。
確かに、町内会は身近な地域で、人々がゆるやかにつながり、ちょっとした事や、いざこざの時に助け合いことを本来の目的とする。
しかし、日本の社会に古くから培われてきた「町内会」は、本当の【共助】の仕組みとは言えない。

【歴史的な背景】

日本の町内会
1947年(昭和22年) 訓令によって廃止された町内会は、三か月後にはその八割が復活した。

アメリカが自国の自治の理念を日本に移植しようとした試みは成功したといえるのだろうか。

内務省と占領軍民政局との間の交渉経過は、そのまま日米両国の社会構造と人間関係の規範の原理的差異を浮かび上がらせた。

【町内会の沿革】

【見えてきたこと】

最近になり「絆(きずな)」とか「共助」と言っているが、始めは「統治性」や「階級性」が根底にあった。

【求められる時代背景】

1995年(平成7年)は「日本のボランティア元年」と呼ばれ、日本のボランティア観を質量の両面から変えました。
ボランティア:ヴォランタス
自ら進んで〜行こう
誰もが関わり合いのありそうな、普通の活動
それまでの日本社会における宗教観
ボランティアをする人=偉い人

【町内会の定義】

共同防衛を目的とした全戸加入を原則とする地域の住民組織 p.34 
【共同防衛】
① 加入単位は個人ではなく世帯。
② 加入は一定地区内に居住した場合、全戸加入が原則だが、実質 任意的てある。
③ 機能的に未分化である。
④ ひとつの地区には、ひとつの自治会しない。
⑤ 地方行政の末端事務の補完的な作用をしている。
⑥ 保守的、伝統的な温存基盤である。
p.38

【町内会の機能】

① 多機能
交通安全 防犯 防火•防災
青少年育成 消費者 福祉 生活改善など
② 環境施設維持など
③ 地域の伝統的な行事や運動会•文化祭など
新しい ④ の機能に期待
行政との「共同」機能

【これからの町内会】

町内会がいざという時、外国人も含めたあらゆる住人と行政職員、さらには議員も集まって討議する場所づくりが重要になってくる。
(2024.08.10.加筆)

自助•共助•公助のトライアングル

PDF【町内会とは何か】

菊池美代志「帝京社会学」vol.15
2002.03.

【町内会は義務ですか?】

【松江市公式サイト】

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2024.07.23.
2024.08.10.加筆