読了『歎異抄』
【はじめに】
『歎異抄』は、浄土真宗の開祖である親鸞が述べたことばを、門弟の弟子の唯円(ゆいえん)が、マトメたとされています。
しかし、聖人の教えと異なる解釈が生まれたことを憂慮し、自らが聖人から聞いた言葉にもとづき、その教えを書き記したものです。
阿弥陀信仰を説き、念仏を勧める書物です。
『親鸞と歎異抄』プロローグより
【『歎異抄』の構成】
序文と本文十八章で構成されています。
【『歎異抄』(原文)】
【NHK100分de名著『歎異抄』】
【『歎異抄』入門】
阿弥陀仏の物語
阿弥陀如来
「念仏を行う者は必ず極楽浄土へ行ける」と説いています。
これが阿弥陀信仰が盛んになった大きな理由です。
お経で繰り返して唱える「ナムアミダブツ」とは南無阿弥陀仏つまり阿弥陀如来のこと。
南無とは、仏の名前に冠して唱える言葉で、うやうやしく礼拝することを意味します。
極楽浄土
極楽浄土には9つの世界があるといわれています。
上品、中品、下品と上生、中生、下生を組み合わせた9種類で、印相に表されています。
どの世界に行くかは生前の行いや信心の度合いによって定められます。一番上が上品上生
一番下が下品下生といい、亡くなってから四十九日まで七日ごとに七人の王に審査されるといいます。
【なぜ古典を読むのか?】
「情報」と「物語」というキーワードがありました。
「情報」は人を救えない。それは消費の対象で、道具として使われるしかないものだ。新しいものが出てきたらすぐに捨てられてしまう。
それに対して、「物語」は「それは私のために準備されたものだ」と受け止めるもの。生き方自体を変え、それに出会うと二度と元に戻れないようなものだ。
【理由】
古典は、アップデートな社会科学系の本とは違い、現代と異なる発想や思想・価値観に触れ、物事を多面的に捉えることができるから。
【歎異抄をひらく】
高森顕徹
2024.09.18.