地方都市の"まちづくり"を考える
はじめに
松江駅前にあった「一畑百貨店」が閉店した。
地方百貨店が閉店していった理由に、消費動向の変化に対応しきれなかった。と云う理由が上げられています。
思うに、個人が買う商品の量は知れています。
やはり、建装部門の売り上げは、大きい。
例えば、新装のビル施工・内装什器・緞帳をはじめ、新築住宅。
庭つき一戸建てなら、造園工事。
これらに伴う、地鎮祭・修祓式。
また、落慶法要など。
内祝い需要も大きい。
そう考えると、地方経済が機能不全に陥っていると思います。
具体的には、支店の権限がなくなり用度品の調達など、地域の要の支店(広島・仙台)などを通して調達される。
実質的に、これまでの支店は出張所的な扱い。
地方百貨店の運命を左右する公共交通網
次の視点として「公共交通網」について。
基本的には地域の中心地から放射状に鉄道、バスを郊外に向けて整備するものであり、よほど交通量が多い大都市圏以外では環状交通網は整っていない。このため、公共交通で環状移動したい人も必ず中心地のハブで乗り換え、目的地に向かうというルートにならざるをえない。中心市街地は、そうした公共交通の結節点に人流が集まるため、成立している。
しかし、クルマ社会化した地域の移動は、ハブ(結節地)での乗り換えがいらず、人々は目的地に直接向かう。
そうなると、地方では中心市街地はスルーされてしまうため、商店街はシャッター街となり、駅前の百貨店やスーパーは維持できなくなる。
こうした地方と比べて、首都圏、京阪神の百貨店はその点でまったく異なる恵まれた環境にある。
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松江市史編纂コラム
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さようなら一畑百貨店
"まちづくり"って何だろう
2024.12.07.