震度45
少しだけ死にたくなっちゃって、死にたくなったけど死にたくなかったみたいで、またいいことがあるって、浮上するって漠然と思ってる。図星。どうせ。震度45。ビルが崩れて大きめのコンクリが落ちてきて即死。体も心も千切れに千切れて身元不明で千の風になった。風のくせにじっとしてろくに動かないせいで風界追放。空っからの宇宙で底なしのテトリス。一本のテトリス棒が自分になった。
今夜は少し風が強かった。だから少し寒かった。リュックの中に手を入れてマフラーを探したけど、詰め過ぎたゴツゴツしたポーチとか、予備のマスクとか、金曜日だから家に持ち帰って洗わなきゃいけない作業服とか、そういう、なんかそんなものしかなかった。スーパーの帰り道、ベンチに腰掛けビールを飲んだ。苦しいとか悲しいとか、寒いとか苦いとか。
痛みを感じたくないから45だったりするし、体傷つけるわけないし。すぐメディペインとか飲むし。駄洒落だけど、火を見ながら非や悲のことを思って昔のことなのにひやっとするとか本当やめて。鏡見ながらかがみ込んで頭抱えて焦点合わないとかもやめて。短パン穿いて痰吐いて路上で吸うとかもやめて。スモハラパワハラセクハラモラハラジェンハラアルハラスメハラ全部やめて。見ない聞かない言わないの末、ヘモグロビンぶちまけるくらいならさらけ出せよって思う。さらけ出せってばよって。思うと思う。ナルトだったら。素敵さを。