【戯作】Chocolate Chip Cookies(チョコレート・チップ・クッキーズ)
チップの場合はあれだった。何でもよかった。アクションでもコメディでもサスペンスでもホラーでも。クッキーはSFがよかったみたいだった。でも結局のところ最初から決まってたんだよね。だって私たちにはこれしかないじゃん。ラブラブロックンロールパニック。
サボテンみたいな人だねってそれどういう意味よ。それを言うならカバに乗ったおじさんの恩返しって何だよ。おじさんがカバの背中に乗ってやって来てその節はありがとうございましたって言ってまあとにかく中へどうぞって言われていやここで結構ってとりあえずこの辺にさせてくれるかな。ふーん、でもあれだな。嫌いじゃないけどな全然。私は好きかも。好きって何が。餃子のこと。
餃子とは友達の結婚式の二次会で知り合い、私は2秒で恋に落ちた。餃子といると私はもしもしカメよカメさんよのカメの気分になるんだ。鈍臭い女だねって言われてる気分になって、そうすると私は反射的に言い返すことができて爽快なのだ。餃子は毎日ロックばかり聴いてる。ガンズの日もあればレッチリの日もあればグループ魂の日もあるけど、私はオアシスの日がいちばん好きだ。
チップの話をする。チップは一言で言うならスター。チップはスター。マドンナとレディー・ガガを足して2で割ったレディー・マドンナ。そんな感じかな。あと、相撲が趣味って本人は言うんだけど、春は曙。夏は武蔵丸。秋も武蔵丸で冬は武蔵境とか言うし、好きな決まり手はアッパーカットらしいから、私は全力で疑わしきは罰せずを自らに言い聞かせてる。
クッキーはかわいい。黒木華にチューリップを掛けて苺を2個足した感じ。死んだ肉に群がるハエは誰がゾンビか教えてくれる。日常的に男が寄ってくる女は自分がいい女だってことを認識し、じゃない女じゃないことを理解する。さらにいい女は2種類に分けられる。ハエを追い払うかのように振る舞う女と、ゾンビとしての気構えを心得てる女だ。そして、クッキーは間違いなく前者だ。どのツラ下げて告ってんですか。あなた鏡見たことあるですか。もうマジうざいわなんですけど。同じ男に二度と言い寄られないためだとはいえ、私は全力でクッキーに身の危険が及ばないことを案じてる。
平らな坂道を転がる続けるエネルギーは好奇心に他ならない。そこに山があるからじゃ理由になってないんだよって言いたくなるのは私だけかな。僕の言う通りにしてれば大丈夫って、あなたこそ大丈夫なのってなるよ。知れば関心は失われ飽きが退屈を連れてくる。退屈は退屈な時には退屈だけど、退屈を奪われた時、私たちは退屈を渇望することになるだろう。今まさに、地球を構成する全てのものの存在が脅かされていることに気付いているのは、私たちCCC。チョコレート・チップ・クッキーズだけみたいだ。
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