ゆっていいから始まるお笑い芸人の話
ゆかり。ゆりこ。ゆきえ。ゆうこ。ゆり。ゆみ。ゆま。ゆい。ゆき。ゆな。女の子の名前はゆで始まればいい。そう思ってた。でも、みゆきもいい。だから、ゆで始まらなくてもいい。大体そんな感じで、ゆっていいなって子供の頃から思ってたけど、この歳になっても、ゆってやっぱいいって思う。ゆっていいって、なんかゆってぃみたいでちょっとワカチコする。そんなちっちゃいことは気にしなければいいんだろうけど、引っ掛かりが取っ掛かりになることだってあると知った。ゆってぃはお笑い芸人で、おぎやはぎなんかと同じプロダクション人力舎所属の現在43歳。十数年前、スーパーアイドルゆってぃを名乗り一目見たら忘れられない強烈なインパクトを武器に若者を中心に人気をさらった。どことなく信用の置けないキャラクターが魅力でもあったけど、多くの人に受け入れられ続けるタイプではなかったのかもしれない。ほとんど全ての日本人がそうであるように。僕にしてみれば、世の中にはよく分からないことなんてマウンテンのようにあって、だからって意味不明なことの価値を凝縮して言葉や笑いにしようとしたところで、沢山の人にシンパシーを感じてもらえるようなものを作れるとは思えないや。