「アル中日記」⑨納車
アルファロメオ創立111周年記念日+1日。待ちに待った納車の日を迎えた。
午前中は雨が激しく降るも、予定の14時には日差しが差し込むほどに急変化。
納車の時しかお出ししないというお飲み物を頂きつつ、キーを受取る。キーホルダーはお店からのプレゼント。
いよいよ実車を見ながら簡単な取り扱いの説明。見た目とは裏腹にエアコンもナビも一昔前のシステムなので、特に難しい事もなく淡々と進む。
本当は「甦る金狼」のカウンタック登場シーンの松田優作のように
「鍵!」
「こちらでございます。あの、ご説明を」
「あーいい。帰っていいよ。」
っていう小芝居をやりたかったのだが、雰囲気に圧倒されっぱなしですっかり失念していた。
一通りの説明が終わり、いよいよコクピットに座り、エンジンに火を入れる。決して広くはない納車スペースに爆音が響き渡る。スタッフ総出の見送りを受けるも、新たな相棒の迫力に飲み込まれ後ろを振り返る余裕なし。そこから近所の分かっている道を小1時間。全幅1870mmの車両感覚にもどうにか慣れてきたのだが、自意識過剰と言われればそれまでだが、対向車や歩道からの熱い視線にはどうにも慣れそうにない。
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