『記憶脳』読書感想文
覚えていたいことを時間とともに忘れ、忘れたいことがいつまでも記憶に残る…そんなことがよくあります。
記憶というのは、自分の力ではどうしようもない、厄介なものだと思っていました。
しかし、樺沢紫苑先生の『記憶脳』を読んで「自分の記憶が操作できる!?」と驚きました。
中でも「逆ツァイガルニク効果」の話は興味深かったです。
「継続中の出来事の記憶は強く保持される」ツァイガルニク効果に対して、「完了した出来事は忘れやすい」とのこと。
これには思い当たることがありました。
私は見た映画の感想文を書きますが、中には全く自分の趣味と合わない「自分にとってのハズレ映画」があります。
特に話題作だったり、世間の評価が高かったりすると、楽しめなかったことが悔しいやら悲しいやら。自分の鑑賞眼にも自信が持てなくなってきます。
「律儀に感想文なんか書きたくない」
「これがアカデミー賞ノミネート!?」
「早く忘れたいのにモヤモヤして忘れられない!」
どうにも気持ちが収まらないので、仕方なくいつものように感想文を書きます。
どうせたいして読まれているブログでもないので、どこが自分に合わなかったのか、好き勝手にネチネチ書きます。
これは今思うと、「忘れるために書く」という行動を自然に取っていたのだと気づきました。
その後はモヤモヤが収まり「忘れて次行こ、次!」という気持ちになるのが不思議でしたが、根拠があったのだと嬉しくなりました。
覚えていたいことはもちろん覚えていられるし、忘れたいことも忘れられる。
結局のところ、これに尽きるのですが「アウトプットは最強」です。
SNSを見渡しても、そのことを知っている人は本当に少なく、あっても「見た」「面白かった」で終わっている人がほとんど。
本当にもったいないことなので、ひとりでも多くの方に『記憶脳』を読んで楽しい映画の数々を記憶に焼き付けてほしいと思います。
「こんなのでいいんだー」というお手本↓