模擬授業54「微分積分の導入」
模擬授業
2006年1月15日(日)。お江戸87の会授業技量検定での模擬授業。
発問1 奈良の修学旅行に行きました。何というお寺ですか、わかった人?
挙手で確認。「みんなで、さんはい」
説明1 東大寺の大仏殿です。屋根が特別な曲線になっています。
発問2 どうしてこのような曲線しているのでしょうか。予想した答えをノートに書きます。
3人指名。
説明2 雨が最も早く下に落ちるためなのです。サイクロイド曲線といいます。「微分積分」で証明されました。
発問3 東京と大阪間をサイクロイド曲線のトンネルでつないだとします。東京からボールを落としたとき、大阪につくまでにどれくらいの時間がかかると思いますか。
歩きながら、「東京と大阪。バスでは8時間半。新幹線のぞみで2時間36分。羽田空港から大阪空港まで70分です」
3名指名。「10分です」
説明3 微分積分は、17世紀にニュートンとライプニッツがそれぞれ独自に発見されました。
発問4 17世紀、日本は何時代ですか。
「江戸時代です」
説明4 江戸時代、さんすう・数学を和算といいました。和算家の大家・関孝和は、ニュートン・ライプニッツよりも早く微分積分に近い計算をしていたといわれています。
説明5 微分積分は、CD、携帯電話、車のカーナビゲーション、CD、CTスキャンなどに役立っています。さらには、宇宙空間の構造を研究する上で、欠かせないものとなっています。微分積分をこれから一緒に学んでいきましょう。
TOSS授業ライセンスD表評価項目
(1)授業の始まり(15秒)のつかみ 10点→8
(2)子どもへの目線 10点→7
(3)あたたかな表情・対応 10点→7.5
(4)明確な発問、指示 10点→6
(5)心地よいリズム 10点→6
合計 34.5点 26級
検討
桜木泰自氏・小貫義智氏
1.表情がにこやかなときとまじめなときがある。緊張のためで、使い分けているわけではない。
2.東大寺の写真のときに、「屋根をよく見るとどうなっていますか」「よく見ると曲線だよね。この曲線には意味があってこのような曲線なんです」
3.東京から大阪のサイクロイド曲線も「途中で止まるのでは」とおもってしまう。
4.「10分」ということを、子供の中で落とさなくちゃいけない。
5.表情・話し方は上品であった。
分析
1.微分積分ので、内容が薄かった。
2.面白いことを単に羅列しただけであった。
3.生徒が納得いくような説明ができるまで教材研究をする。
4.「サイクロイド曲線」「東大寺」「関孝和」など何か1つを徹底的に調べる。