模擬授業16 整式の加法 東京書籍『数学Ⅰ』p.14
模擬授業
2004年1月7日。TOSS若葉例会での模擬授業。整式の加法の例示問題。
服装を確認。教態を正す。笑顔。生徒一人ひとりを見つめるつもりで見る。目線を左後ろから右前に「z」字を描く。
1.導入
左手に教科書を生徒に見えるように持ち、右手で頁数、タイトルをなぞりながら
指示1 14頁。「2 整式の加法・減法・乗法」
開いた人は、開きましたと言います。「早い。」開いていない生徒がいたら、プリントを渡す。
発問1 加法とは足し算です。減法は何算ですか。
「引き算です。」「乗法は。」「かけ算です。」
発問2 加法・足し算の結果を和と言います。減法・引き算の結果を何と言いますか。
「差です。」「乗法は。」「積です。」
「四角 整式の加法・減法」
指示2 みんなで読みます。「整式の和・差は」、さんはい。
しっかり読めていたらほめる。読めていなければ「そろえて、読みます。」とやり直し。
発問3 整式の和・差は何をまとめることによって計算できますか。
「同類項です。」
2.例示問題
指示3 例6。1行目だけ読みます。
「整式A=4x^2-3x+10、B=-2x^2+6のとき」
板書。「例6 A+B=」
発問4 念のためA=4x^2-3x+10です。B=何ですか。
「B=-2x^2+6です。」
指示4 続きを書きなさい。
書いた式を言います。「(4x^2-3x+10)+(-2x^2+6)」
発問5 まず何をしますか。
「かっこをはずします。」
指示5 かっこをはずした式を書きなさい。
「4x^2-3x+10-2x^2+6」
発問6 次に何をしますか。
「同類項をまとめます。」
発問7 4x^2の同類項は何ですか。
「-2x^2です。」赤線を引きます。
発問8 4x^2と-2x^2をまとめます。何になりますか。
「2x^2です。」赤線を引きます。
発問9 +10と同類項は何ですか。
「+6です。」赤で波線を引きます。
発問10 +10と+6をまとめます。何になりますか。
「16です。」赤で波線を引きます。
板書
例6
A+B
=(4x^2-3x+10)+(-2x^2+6)
=4x^2-3x+10-2x^2+6
=2x^2-3x+16
3.練習問題
指示8 そっくりそのまま同じように解きます。問6。A+Bだけやります。かっこ1ができた人は見せにきなさい。
かっこ1で丸付け。できた生徒から板書。
検討
1.授業のはじめのとき、目線が落ちている。
2.言葉を削る。「加法とは足し算のことです。」→「加法は足し算です。」「加法・足し算の結果を和と言います。」→「加法の結果を和と言います。」
3.「積です。」と答えたときに、「よく覚えていたね。」とほめられると嬉しい。
4.音読のはじめは生徒と一緒に読む。「整式A=4x^2-、さんはい。」→「整式A=、さんはい。整式A=4x^2-」
5.「よく読めています。」とほめられても嬉しくない。読み終わる少し前でほめる。「・・・のとき」の「き」で「そうだ。」と力強くほめる。
6.「次に何をしますか。」ではなく、「次に何をするのですか。」
7.問6をやるときに戸惑った。「少し飛ばして、問6をやります。」「真中より下の問6をやります。」と一言あるとよい。
8.問6のかっこ1は、同類項が3組あり、戸惑った。例では、同類項は2組だから。
9.300人を相手にしているつもりでエネルギーをぶつける。
分析・自評
1.自信がないとき、教材に目が行く。そのときに視線が落ちる。目線、教材の持ち方を意識する。
2.言葉を削る。もっともっと削る。削れるところは削る。
3.音読のはじめは生徒と一緒に読む。
4.言葉だけでほめているときがある。ほめ方をライブで見て、学ぶ。
5.生徒が戸惑いそうなところは、「式を縦に書きます。」「A-Bを飛ばします。」など一言述べる。