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模擬授業6「循環小数」
2003年3月1日(土)、TOSS中高東京サークル第2回例会での、模擬授業5分。
模擬授業
東京書籍『数学Ⅰ』p27、例3
1.循環小数の表記
指示1 27頁、例3。循環小数 r=1.23は、さんはい。
「循環小数 r=1.23は・・・右のようになる。」
説明1 循環小数を分数で表します。
発問1 循環小数 r は何ですか。
「1.23です。」
発問2 循環小数の記号・を用いないで表しなさい。
「この質問は簡単です。なぜですか。」「教科書に書いてあるからです。」
「1.23232323・・・です。」
発問3 小数部分がどうなっているのですか。
「2桁ずつ繰り返しています。」
2.100r と r との差
発問4 2桁ずつ繰り返しているから、何を考えるのですか。
「100r と r との差を考えます。」
発問5 どうなっているから、100r と r との差を考えるのですか。
「2桁ずつ繰り返しているからです。」
指示2 100r=。続きを書きなさい。
「100r=123.23232323・・・です。」
指示3 r=。続きを書きなさい。
「r=1.23232323・・・です。」
発問6 次にどうするのですか。
「両辺を引きます。」
指示4 計算しなさい。
「99r=122です。」
発問7 念のため、次にどうするのですか。
「両辺を99で割ります。」
指示5 計算しなさい。
「r=122/99です。」
板書
月/日 p27 例3
r=1.23
=1.23232323・・・
2桁ずつ繰り返す
100r=123.23232323・・・
-) r=1.2323232323・・・
99r=122
r=122/99
3.説明練習
指示6 説明の練習をします。私の後について言います。
「循環小数 r=1.23=1.23232323・・・。小数の部分が2桁ずつ繰り返しているから、100rとrとの差を考える。100r=123.23232323・・・。r=1.23232323・・・。両辺を引くと、99r=122。両辺を99で割ると、r=122/99。」
4.問題演習
指示7 問3。(1)ができた人は見せにきなさい。
早くできた生徒から板書。
検討
模擬授業評価表への記入
宮田真知子氏
合計12
1.リズム・テンポがよく、すっきりしていたと思います。
2.高校数学も向山型ですごいと思いました。
3.声にハリがあり、ほめ言葉も多くよかったです。
岡崎伸一氏
合計11
1.指名している時、個人のみでなく、全体を見ているところが良いです。
2.なぜ100rとrとの差を考えるのかを先に知りたいような気がします。
山本雅博氏
合計10
1.すぐに一人にあてると二人の世界をつくってしまいます。
2.一気に授業の腕をあげています。
3.読みの練習はもっとテンポを上げて良いです。はぎれよく。間のびしています。
盛氏
合計11
1.リズムは良かったと思います。
2.ほめ言葉が多くて良いと思います。
原氏
合計9
1.声にエネルギーがあって押されているような感じがしました。
増田貢一氏
合計6
1.循環小数はいくつですか?←とりあえず発問になっている。
2.もっと 100r=123.23232323・・・
-) r=1.2323232323・・・
を写しなさい。と、やった方が言葉がなくなると思いました。2桁ずつ繰り返すからと言うのを強調していたが、問3をできるようにするなら重要でない気がしました。
宮崎氏
合計14
1.声がめいりょう。
2.言い方はあまり教科書から離れない方がいいと思った。(小数の部分がを1.23232323・・・と言わせた所)
3.スモールステップの問いで教科書をよく見る子を育てていた。
垣内秀明氏
合計9
1.ややくどい気がした。
2.読み方、言葉の部分は、黒板に残っていたりノートに残っていたりしてもいいか。
3.よくみている。安心してできた。
奥原淳子氏
合計11
1.落ち着きがあり安定している。
2.よく見て、聞いていると思う。
3.「教科書にかいてあります」の言葉で安心できる。
松岡宏之氏
1.くどい
2.高校生だから「両辺を引く。」「両辺を99で割る」はいらない。生徒の実態に合わせる。
3.テープおこしを5分ずつやる。
分析
1.100rとrとの差を考えるのは、例3、問3(1)(2)(3)の4問を解くと分かります。「点ではなく線」の指導です。
2.2人の世界を作らない指名の工夫をする。
3.読みは全員が言えるように少しゆっくりにした。間のびしないようテンポを上げるよう音読の練習をする。
4.「循環小数はいくつですか」には、必然性がある。。循環小数であることの確認、問題を解くためにノートに書くことの2つ。とりあえず発問と思われてしまったのは、発問の仕方が悪かった。「循環小数 r は何ですか。ノートに書きなさい。」と発問の意図を明確にする。
5.「2桁ずつ繰り返しているから 100r と r との差を考える」が問題を解くポイントである。続いて、問3を解くためには、次のような発問で変化のある繰り返しが必要。「もし3桁ずつ繰り返していたら、何を考えますか。」「1000rとrと差を考えます。」「4桁ずつ繰り返していたら」「10000rとrとの差を考えます。」「1桁ずつ繰り返していたら」「10r とrとの差を考えます。」
6.教科書にそった言い方にする。。
7.言葉を削る。
8.テープおこしを5分ずつやる。