模擬授業5「たすき掛けの因数分解」
2003年2月15日(土)、TOSS中高東京サークル第1回例会での、模擬授業5分。
模擬授業
東京書籍『数学Ⅰ』p21、例18
1 例示問題 たすき掛け失敗
指示1 「6x^2+」、さんはい。
「6x^2+7x-10」
説明1 因数分解します。
発問1 6=何×何ですか。
「1×6です。」「2×3です。」「3×2です。」「(-1)×(-6)です。」
説明2 例えば、6=1×6です。
発問2 -10=何×何ですか。
「1×(-10)です。」「2×(-5)です。」「(-2)×5です。」「10×(-1)です。」
説明3 -10=1×(-10)です。
発問3 1×(-10)は。
「-10です。」
発問4 6×1は。
「6です。」
発問5 6+(-10)は。
「-4です。」
説明4 -4は、7を満たさない。
発問6 たすき掛けは成功ですか失敗ですか。
「失敗です。」
2 例示問題 たすき掛け成功
発問7 6=何×何ですか。
説明5 例えば、6=1×6です。
発問8 -10=何×何ですか。
説明6 例えば、-10=2×(-5)です。
発問9 1×(-5)は。
「-5です。」
発問10 6×2は。
「12です。」
発問11 12+(-5)は。
「7です。」
説明7 7を満たす。
発問12 たすき掛けは成功ですか失敗ですか。
「成功です。」
説明8 1、2より、(1x-2)
発問13 6、-5より、何ですか。
「(6x-5)です。」
私の後について言います。
説明9 6は、1×6。-10は、2×(-5)。1×(-5)は-5。6×2は12。12+(-5)=7。7を満たす。1、2より(1x+2)。6、-5より(6x-5)。簡単にして、(x+2)(6x-5)。
3 問題演習
指示2 問23。(1)ができた人は見せにきなさい。
検討
模擬授業評価表への記入。
岡崎伸一氏
合計10
1.「7を満たさないので失敗」の部分が分かりづらかったです。因数分解の型をしっかり押さえることは大事であると考えます。
坂井ふき子氏
合計6
1.フラッシュを使用していることがすばらしい
2.読む作業だけで進めただけで、いきなり練習問題に入って、生徒ができるのかどうか知りたい。書くことで、やり方を身につけるのではないかと思う。
3.( )はよませなくてもいいのか?向山先生の余りのあるわり算の指導が参考になると思いました。
小中原愛氏
合計12
1.1回めの時の「成功ですか」「失敗ですか」は、自分の注意がそれていたためよくわからなかったのですが、2回めの時はよくわかりました。2回同じパターンを作るのは、数学の苦手な生徒にとって、ありがたいです。
山本雅博氏
合計7
1.教材の選択は良い。5分でまとまるから。
2.フラッシュを利用しているのがすばらしい。
3.笑顔が良いです。
星美穂子氏
合計10
1.ときどき何を次に答えてよいのかも酔うことがありました。
2.生徒一人一人を見ていて、声もハッキリし、落ち着いているのがとても良いと思います。
竹内右子氏
合計9
1.因数分解への流れが、いまいち分かりにくかったです。
2.「成功か失敗か」という問いは、急に出されたとき何を指しているかわからなくて、ちょっと答えにくかったです。
3.パソコンを使っての授業、挑戦意欲を感じました。
鈴木良治氏
合計7
1.カッコを言うか言わないかの統一がないと確認があやふやになる。教師が合わせて言ってあげればよい。
2.たすき掛けの絵がイメージされていないと、タテに1、6と出ただけでは何が起こるかわからなかった。
鈴木太郎氏
合計9
1.パソコンを使っての数学の授業というのがすばらしい。
2.ただし、分かりにくい部分がある。(簡単にすると・・・)など、もう少しスモールステップにするとよい。
3.このウェブを「見て」からすぐに練習問題では、「できる」ようにはならないと思う。
4.ウェブを使いつつも、もっと書かせるとよいと思う。
佐藤泰弘氏
合計8
1.フラッシュを使用しての授業づくりすばらしいです。
2.「解かせ方」に飛躍があり、練習問題を出されても解くことができないと思います。
3.6=1×6、2×3などたくさんある中から「見つける」という作業が1番難しいので、ここが簡単になる方法を知りたい。
松岡宏之氏
1.式を全部言わせる
2.教科書で教科書どおり進める
3.かっこ1x+2かっこなどと、カッコをきちんと言わせる
分析・自評
1.発問の「成功ですか失敗ですか」に工夫が必要。
2.フラッシュの画面を書く作業もいれる。
3.カッコの読みを統一する。
4.生徒に書かせる。
5.教科書で、スモールステップで教科書に書いてあることを発問し、確認し、教科書通り進める。
6.たすき掛けの正しい組み合わせを見つける方法を吟味する。