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模擬授業66「ゼロを含む割り算」

模擬授業

2006年8月27日(日)。JHSはなみずきでの模擬授業。

発問1 6÷3=

「2です」

指示1 かけ算でたしかめます。

「式は何ですか」「3×2です」「3×2=」「3×2=6です」

発問2 0÷3は。

「0です」

指示1 かけ算で確かめます。

「3×0=0です」

発問3 3÷0=

個別指名。「できません」「わかりません」

指示3 答えを□とします。かけ算の式で書きます。

「0×□=3」

発問4 □に入る数は何ですか。

個別指名。「ありません」

説明1 □を満たす数字は存在しません。「不能」と言います。

「みんなで言います。不能」「不能」

「2÷0=」「不能です」「1÷0=」「不能です」

発問5 0÷0=

「不能?」

発問6 3÷3=

「1です」
「2÷2=」「1です」「1÷1=」「「1です」

発問7 0÷0=

「1です」

指示4 答えを□とします。かけ算の式で書きます。

「0×□=0」
「0×1=」「0です」

発問8 0÷0=1でいいですね。

「1でいいという人?」「いいや、違うという人?」
挙手で確認。

発問9 違う理由はなんですか。

「どんな数でも、0×□=0は成り立つからです」

説明2 □を満たす数字はたくさんあって、定まりません。「不定」と言います。

説明3 アリストテレスは、「ゼロ」を無視することで神の存在を証明しました。ゼロでわることを考えることによって、自然を分析できる微分積分は発達しました。現在、ゼロでわることを考えることによって、宇宙を解明する一般相対性理論と粒子を分析する量子力学が超ひも理論に統一されようとしています。 





<参考文献>
『異端の数ゼロ 数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念』、チャールズ・サイフェ著、早川書房
『零の発見 -数学の生いたち-』、吉田洋一著、岩波新書
『ゼロと無限の科学』、ニュートンプレス
『数学物語』、矢野健太郎著、角川文庫
『向山洋一全集』、向山洋一著、明治図書
『ゼロから無限へ』、コンスタンス・レイド著、講談社
『無思想の発見』、養老孟司著、ちくま新書
『モノグラフ数学史』、矢野健太郎著、科学新興新社

検討

1.最後の説明がわからない。
2.「不能」「不定」までは、わかった。
3.中学生対象となっているが、高校生対象にして微分の導入にする。
4.最後の説明を具体的にする。

分析


1.授業で何が言いたいのかを明確にする。
2.最後の解説をわかりやすく、短くする。

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