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模擬授業48「数列の和と微積分」

模擬授業

2005年11月21日(土)。JHH横浜例会での模擬授業。


旺文社「新編 数学B」p.83

発問1 九九、一二(インニ)が

「2」
「二三」「6」「三四」「12」「四五」「20」「六七」「42」
「次の九九を予想します。答えまで、さんはい」「七八56」「次」「八九72」
「応用例題3 次の和Sを求めよ」

指示1 式を写します。

1・2を1×2と言いながら板書。

発問2 何を利用しますか。

「恒等式です」

指示2 恒等式をノートに書きなさい。

指示3 kを赤丸で囲みます。k+1を赤四角で囲みます。

発問3 1/1・2のとき、k=なんですか。

「1です」「k+1は」「2です」

指示4 分数の引き算で書きなさい。

「1/1-1/2です」

1/2・3、1/3・4、・・・、1/n(n+1)も同じように確認。

指示5 -1/2と1/2は打ち消しあいます。(斜線)同じように打ち消しあうものに斜線を引きなさい。残った分数を丸で囲みます。

「1/1と1/n+1です」

指示6 通分します。1はn+1分のなんですか。分子を書きなさい。

n+1/n+1です」「簡単にしてごらん」「n/n+1です」

説明1 この式の2倍を無限に足すと、「2」になります。ライプニッツは26歳のときにこの問題を解きました。それが微積分の起源になったのです。この数列の和が求められるということは、26歳のライプニッツと同じくらいの数学の力があるのです。将来、この中から、微積分以上の発見をするかもしれません。

検討


1.趣意説明が必要。何をやらされているかわからない。
2.越智先生のフィボナッチ数列の授業のようにする。
3.「微積分とは何なのか」世の中との関連を示す。(佐藤泰弘氏)
4.前回とまた違ったアプローチで三角数がより複雑になっていたように思います。
5.先生がたくさん調べて、勉強されて授業を作っているのがわかりました。
6.○、○3つ、の導入の方がハードルが低いかもしれません。
7.きっと1時間の授業だとより深く学べるのではないかと思います。(横尾ゆかり氏)
8.導入の「2×3=?、3×4=?、4×5=?、次は・・・」楽しかったです。
9.1/1・2=1/1-1/2、1/2・3=1/2-1/3あたりまではとてもスピード感がありました。その後、とまどってしまいました。
10.ノートに写さず、画面で進めていくとよいかもしれないと感じました。(澤田富雄氏)
11.ひく、なのか、マイナスなのか読み方を統一してほしい。
12.指示自体はわかりやすい(野口敦広氏)
13.「何をしますか」と言う発問があいまいでした。教科書にそろえて「何を利用しますか?」という発問の方がよいと思います。
14.少しテンポが速いと感じました。
15.今後どのような授業になるか、楽しみです。(伊藤宗子氏)
16.偉大な数学の歴史に関連付けられているのでやる気なった。
17.最初の九九との結びつきが、つながらない。(太田泰氏)
18.恒等式からわからなくなってしまいました。
19.最初にやったかけ算をどこかで生かしたい。(鈴木良治氏)
20.流れが速い。
21.1/1-1/2。ここでは赤で書かないのか?
22.はじめがごういん・・・。
23.内容がとても興味深いです。(町田貴司氏)
24.恒等式という言葉の意味
25.流れに自分がついていけなくなった。(伊藤恵氏)
26.ちょっと内容が難しくてよくわかなかったです。
27.導入と本論とが関連していなかったようです。(飯島満氏)
28.1×2、2×3、3×4、・・・これを入れると、時間が足りなくなるので、1/1-1/2=1/2、1/2-1/3=1/6=1/2・3から入るのか(小学校式)、最初から恒等式から入る方がいいのでは?
29.ライプニッツとニュートンの季語売れ、便利さとか?数学科以外の先生方を分析相手にしているので、少しお話風とか?少し工夫が必要なのでは?(五十木啓氏)
30.導入の九九は楽しくできた
31.後半の”三角数”とか微分の話はとても面白いので、そこを見てみたい(鈴木美佐子氏)
32.1/2=1/1-1/2←なぜ、この式がわかったのかを示すのに、1/k(k+1)=1/k-1/k+1を囲んでいくと追いつける。
33.第1項と入れるとよい。
34.レベルが高い生徒向けの授業でしょうか?(渡辺たえ子氏)
35.「k」は何ですかの発問がわかりませんでした。
36.何がしたいのかよくわかりません。
37.恒等式って何???
38.何年生の何の授業ですか
39.「私は今何をやっているの?」状態(安藤智子氏)

分析


1.「九九」と「例題」のつながりがわかりづらかった。「九九」の逆数の和が「例題3」である。2.「今の九九の逆数の和を求めます」などの趣意説明を入れる。
3.式を写したあと、「何を利用しますか」というつもりであったが「何をしますか」といってしまい、授業がよどんだ。
4.「恒等式」の説明が必要であった。「kにどんな値を入れても成り立つ式です」など
5.「kは何ですか」の発問も「恒等式で、k=1のときです」など例示する必要がある。
6.「ひく」「マイナス」普段から統一していない癖が出てしまった。普段の授業から統一する。
7.板書、発問をシンプルにする。

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