【執筆記事アーカイブ】陳零九＆謝和弦、東京でライブを開催（2018年掲載）

　台湾の人気アーティスト、陳零九（ナイン・チェン）と謝和弦（R-chord）が10月26日、東京「青山月見ル君想フ」で2マンライブを行った。

　台湾でもめったに実現しない、若者に絶大な人気を誇る二人の共演とあって、会場には多くのファンが詰めかけ、開演前から熱気に包まれた。
　先にステージに登場したのは、2年前の台湾フェスタで初来日し、今回が3度目の来日公演となるナイン。彼の再来日を心待ちにしていたファンの大歓声の中「給我你的愛」が始まると、1曲目から会場のボルテージは最高潮に。「給我你的愛」とともに9月にリリースされた6枚目のニューアルバム「情歌」に収録された「特製溫柔」、しっとり聴かせるミディアムバラード「禾必」を続けて披露すると、訪れたファンはナインの世界にすっかり引き込まれていった。
　MCでは、今回のライブをプロデュースした、ドラムの戸田泰宏が通訳を担当。気心の知れた二人の息の合ったやりとりに会場は拍手と笑顔に包まれた。
　日本の同名映画作品からインスピレーションを受けて書いた「你的名字」（君の名は）、テレビドラマ「1989一念間」の主題歌「你他我」と驚異の動画再生回数を誇る大ヒットナンバーが2曲続き、「愛你愛到變成一首歌」ではナインに合わせてファンが両手を振って会場全体が一体に。その様子を見たナインは「台湾だとみんな疲れてすぐやめちゃう」と笑わせた。
　その後は「敢不敢」「漫漫長夜」を熱唱。ナインの魅力がぎっしり詰まった全8曲を歌い終え、鳴り止まぬ歓声と拍手の中、第１部のステージを終えた。

　続いて登場したのは、今回が来日初ライブとなるR-chord。1曲目の「像水一樣」からパワフルな歌声を披露すると、会場は大熱狂。歌い終えたR-chordは東京のファンに感謝の言葉を述べると、なんとそのままステージを降りて、観客全員とハイタッチ。東京のファンのハートを一気に掴むと「酷」「那不是雪中紅」を続けて熱唱。「牽心萬苦」では、間違えて翌日の埼玉公演の会場を訪れたという台湾人ファンをステージに上げ、一緒に熱唱するサプライズも。今や台湾の結婚式の定番ソングとなった「謝謝妳愛我」では、2階で見ていた妻のKeanna Taiyhに向かって歌いかけ、愛妻家の一面も見せた。ラストは大ヒット曲「愛不需要裝乖」を会場のファンと大合唱。ステージだけでなく会場全体を縦横無尽に駆け回って熱唱すると、最後はステージ上で大の字に。迫力満点のパフォーマンスと力強い歌声で、会場の視線を釘付けにした。
　アンコールでは、R-chordとナインが2人で登場し「在沒有你以後feat.陳零九」を熱唱。最後に会場のファンとカメラに収まり、再会を約束して、大成功で日本初のジョイントライブを終えた。