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記事を読んでしっくりきた「静かなぜいたくの時代」

日本経済新聞は、夫が購読していることもあり、私も興味ある分野(主に、歴史、民俗学、建築、不動産、インテリア、教育など)の記事には目を通しています。心地よい気づきをくれる記事に出会えることもあり、私にとって大切な時間です。

9月3日(日)の日本経済新聞 The STYLE に「静かなぜいたくの時代」と題したファッション界における新たなトレンドに関する記事がありました。

(日経電子版では見つけられず、紙面のみの記事なのかもしれません)

久々に大きなトレンドが登場している。「クワイエット・ラグジュアリー」である。ブランドロゴや派手なデザイン性を排し、抑制された配色の基本的なアイテムでまとめているが、上質な高級品であることが見てとれる。そんな「静かな」富裕スタイルをさす。

日本経済新聞 The STYLE 記事

記事によると、SNSの「映え」とは対極にあるシンプルで上質なファッション。ミニマリズムほどそぎ落としてはおらず、ノームコア(「究極の普通」を意味するシンプルなスタイル)より洗練されているというスタイルということです。

私はこの記事を読んで、自分の中にあった感覚が言葉として表現されたような気持ちになりました。

持続可能性に重きが置かれる風潮の中で、長く着られる服を選びたい、そんな選択ができる人と見られたいという願望が若い人の間で高まっていることと無関係ではないだろう。
・・・また、戦争や暴動や自然災害で苦しむ人も多い世界で、ブランドロゴに頼る虚栄が見え隠れするファッションの誇示は、鈍感さの露呈にしか見えない。経済的困難や自然災害で苦しむ同胞が多い時、良識ある人は、浮かれはしゃぐ姿を外に見せることはしない。トーンダウンは配慮である。

日本経済新聞 The STYLE 記事

私は建築士として、住まいづくりに関わっています。
「静かなぜいたく」というのは、ファッションだけでなく、日々の暮らしや住まいにも通ずるものではないかと感じます。

「派手を好まず、シンプルで落ち着いた調和のとれた佇まい」を好む人は、建築の要素である素材や職人の技術など、質の良さに共感してくれます。
そういった方々は、外に発信することや目立つことを、あえて控え、心地よい空間を楽しんでいるようにも思います。

住まいづくりにも「クワイエット・ラグジュアリー」というセンスが求められる時代になったのかもしれません。

自分の時間を楽しむ「静かなぜいたく」


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