地域の「色」パレットを作る(月の沙漠がある御宿町編)
こんにちは。
みなさんは、地域の色について考えたことはありますか?
私は昔から「色」というものにとても興味があり、人や物や建築などを見たときに、色として記憶の中に強く印象を残すことが多くあります。
そんな私ですが、約6年前にこの夷隅地域に移住をしたことをきっかけに、暮らしの環境が大きく変化し、それまで出会わなかったたくさんの色たちに出会うことができました。
海や山の環境の色は、季節や時間、お天気によっても色を変化させますから、たくさんの「青」や「緑」があります。
特産物の色は、獲れる場所や時期によって違いが出てきますし、地域ならではの産業に関わる色も特徴的な魅力を放っています。
私は、いつの日か、この地域ならではの美しい「色」というものを軸に、地域の魅力を再発見したり、共有したり、外に発信したりできるのではないかと考えるようになりました。
普段行っているエコミュージアム活動にも繋がります。
まずは模索してみようと、普段仲良くしてくれている都立大(色研究)の平田さんや、御宿町地域おこし協力隊の高梨さんに声をかけました。
お二人とも、手法や内容は若干違えども、私と同じようなことに興味を抱いていた様で、直ぐに意気投合し「地域色研究会」をつくりました。
研究に関してはプロの平田さん、御宿町の地域資源に関しては高梨さんに専門的に関わっていただき、「御宿町の地域色パレットをつくろう♪」というワークショップを企画しました。
ワークショップ開催に先立ち、まずは、地域住民の方々の意識を知るために、事前アンケートを実施しました。どれだけ集まるのだろうと心配していましたが、御宿町地域おこし協力隊の方々が熱心に地域を歩いてまわってくださり、323人からの回答を得ることができました。
アンケートからは、御宿町に様々な形で関わられている人たちの普段の想いが垣間見え、それだけで私はもう胸がいっぱいという感じです。
12月9日、念願の第1回目となるワークショップを千葉県の御宿町という所で開催することができました。
ワークショップには、御宿住民、移住者や近隣市町村の住民、その他、千葉県内や都内からと様々な関わり方で御宿町を想う方々が24名参加してくださり、参加者の年齢層は、小学生の10代~70代の幅広い世代が集まりました。
アンケート集計結果を共有し、色の基本を学んだ後、ワークショップの時間になると、参加者の皆さんは地域の「色」を真剣に考え、各々がイメージする御宿色を夢中になって選んでいきます。
私自身も参加者のそれぞれの感性に触れることができ、とても楽しい時間で、特に、子ども達から出た「御宿町の陰の色」や「御宿町の人の優しさの色」という感性には驚かされました。
ワークショップの最後には、1人1人に感想を話してもらいました。
これまで地域の魅力を「色」として捉えたことが無かったという方がほとんどでしたが、嬉しい感想がたくさん出てきます。
そして、ほぼ全員が第2回目も参加したいと話してくれました。
私の好きと興味から始まった地域色ワークショップは、楽しみな反面、開催するまで心配もありました。参加者は「色」というものにどこまで興味があるのか……地域の魅力を「色」に表現することはできるのか……と。
しかし、地域の方々の楽しそうな表情を見て、実施して良かったのかなと、ほっとしました。
今回のワークショップで、私が一番印象に残ったのは、ある参加者が言った「地域の色名は、まさに歴史であり文学だ」という感想です。
なんとも素敵じゃないですか。
ということで、第2回目のワークショップは、今回選んだ色に御宿町らしい名前を付けていく作業です。私、今からワクワクしています。
お近くにお住まいの方(夷隅地域)でご興味がある方は是非ご参加ください。(メッセージ頂ければ返信いたします)
最後に、今回は本当に沢山の方々にご協力いただき、当日は普段の活動仲間(美智子さん)も駆けつけてくれて嬉しかったです。ありがとうございました。