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誰がAIを見張るのか? (Who watches the AI?)問題

ちょっと前の作品ですが、DCの「WHATCHMEN」面白かったですね。

あまりに感動してしまったので、原作のコミックを輸入したり、シンボルとなっていたピンバッジをオークションで入手したり、盛り上がっていましたが、今はどこにいったのだろうか。。?

この映画のテーマになっていたのは、「Who watches the watchmen?」という問題です。

この言葉は、「Quis custodiet ipsos custodes?」というラテン語が元になっていて、「誰が守衛そのものを見張るのか?」あるいは「誰が監視者を監視するのか?」と訳されますが、権力を持つ者や制度が不正や悪行を行わないようにどのように監視やチェックが行われるべきかという問題を提起しています。

このフレーズは、古代ローマの詩人ユヴェナリス(Juvenal)によって書かれた風刺詩集「Satires」の中の一節で初めて登場しました。
彼は、妻の不貞を防ぐために、男性が自分の妻を監視する人を雇うかもしれないが、その監視者が誠実であるかどうかをどのように保証できるのかと問いかけていました。
確かに言われてみれば、その通りです。

この言葉は、時代を経て権力と監視の問題に関する一般的な格言として使われるようになりました。

現代の文脈では、政府や企業、その他の権力構造に対する監視や制約が適切に行われているかどうかを問う際に使用されます。
例えば、政府の監視機関やメディア、市民社会が権力をチェックし、透明性や説明責任を求める役割を果たすことが重要であるという考え方に基づいています。

それでは、今後は誰がAIを監視するのでしょうか?

基本的に、AIを監視する大きな役割を担うのは、政府や企業、そして市民社会でしょう。
最近ではAIの倫理的な指針を策定するための国際会議が開催されており、国境を越えた協力が実現しています。

しかし、これだけでは十分ではありません。

私たちが日常で目にするAIは、私たちの行動や好みに従って学習し、最適な答えを提供します。
しかし、学習に使われるデータには偏りがあったり、プライバシーが侵害される恐れがあることもあります。
それゆえ、私たち一人ひとりが、AIがどのように働いているのかを理解し、適切な利用を心がける必要があります。

私たちが、企業や政府に対して説明責任を求めることで、私たちが安心してAIを利用できる環境を整えることです。

AIに何か問題があった時には、メディアや市民社会が問題を取り上げ、議論を促進することで、企業はAIの改善に向けて取り組むことが求められます。そして、企業はアルゴリズムの公平性や透明性を向上させることで、私たちが安心してそのAIを利用できるようになるのです。

こうしたAI開発に関する議論も人まかせにするのではなく、自分ごととしていく必要があるでしょう。

AIがあなたを監視する前に、しっかりAIを注視していきましょう。

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