AIが得意なのはプロトタイピング
いや本当に最近のAIの盛り上がりはすごいことになっていますね。
DALL-EやChatGPT1などに代表されるいわゆるジェネレーティブAIによって、これまでAIが苦手だと思われていた「クリエイティブ」の領域があっというまにAIによってとって変わられようとしているのは、まさに時代の変換期のダイナミズムでしょう。
これにともなって、人々の情報行動もガラッと変わるだろう。
この記事にも書いたが、「検索から生成へ」という流れは、今後も止まらない。
ここで考えたいのは、こうしたジェネレーティブAIにどういった領域をまかせるのがいいのだろうか、という点だ。
これまで「人間に最後に残るのは"ひらめきや直感"といったクリエイティブな領域」と思われていたが、意外とこの0-1の部分はAIの方が得意なのでは?
いわゆる最初のアイデア出しの部分。
広告の世界では「とりあえず100案出す」というように、まずはアイデアの量をたくさん出してその中から方向性を決めていくといった手法がとられることもある。
当然ながらAIは無限にアイデアの数を出すことができる。
ただ、「その中からいいアイデアを選択するのが大事」ということで、この部分はやはり人間の聖域だと考えられてきた。
しかし、アイデアを評価するAIを活用することで、その点はカバーできるだろうし、人間には思いつかないような組み合わせのアイデアも出てくるだろう。
またAIは、「ある程度のカタチにする」という部分も得意だ。
単に言葉だけではなく、長い文章にしたりイメージ画像やビデオなども簡単に生成することができる。場合によっては企画書も書いてくれる。
人間はどの方向にするのか選ぶだけ。(←実際はここが重要なポイントだが)
こうしたアイデア開発の最初の部分、いわゆるプロトタイピングの部分へのAI活用が今後は増えてくるのでは。
そして、AIの得意領域であるクリエイティブ生成の部分もAIが担い、最後のフィニッシュの部分は人間がコントロールしていく。
そんな業務分担になっていくのではないだろうか。
チャートにするとこんな感じ。
実際には、すでに多くの人や企業でこういった流れになっているのでは?
今後、さらにこの動きは加速していくだろう。