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なぜ他人の不幸は面白いのか?

Uberの元CEOトラビス・カラニックの成功と没落を描いた「Super Pumped」をU-NEXTで観た。

こちらの本をベースにしたビジネスエンターテイメントなのだけど、これが最高に面白い。

U-NEXT独占の7話シリーズなのだが、このシリーズのためにU-NEXTを契約して一気に観てしまった。

TKことトラビス・カラニックを演じるのは、「(500)日のサマー」でゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされたジョセフ・ゴードン=レヴィット。
「インセプション」や「ダークナイト ライジング」もいい。

創業からわずか数年で一流IT企業へ成長したアメリカの配車サービス「Uber」。急激な拡大は創業者でCEOのトラビス・カラニックの功績によるものだったが、その裏には当時のタクシー組合や各州交通局を相手にした、法律をも揺るがす強行的な手段が存在した。

資本家のビルや、取締役会のアリアナほかトラビスの仲間や部下たちは、そのカリスマ性を信じ彼を支援していたが、彼の向こう見ずな戦略の数々に次第に不信感を抱く…。

PR TIMESより

Uberの急激な成長の裏にあるトラビスの過激なやり方や、VC(ベンチャーキャピタル)との駆け引きなど、実話に基づいているだけにシリコンバレーのリアルが感じられて、ぐいぐいと引き込まれる。

同じような作品でいえば、「We Crashed」も面白い。

こちらはWeWorkを創業したアダム・ニューマンの実話を基に製作されたApple TV+のオリジナル・ドラマ。
ジャレット・レトとアン・ハサウェイが主演するなど、豪華な配役も見どころ。

両作のどこが面白かったかを突き詰めて考えると、やっぱり「人の不幸が楽しい」というところに尽きるのかなと、、

それでは、なぜ他人の不幸は面白いのか?
というのが今日のnoteのテーマ。

私たちが他人の不幸に関心を持つのは、人間の本質と心理の両方に根ざした、複雑で多面的な問題だ。

シャーデンフロイデという心理現象
私たちが他人の不幸に興味を持つ大きな理由のひとつに、「シャーデンフロイデ」という心理現象がある。これはドイツ語で、文字通り「他人の苦痛を楽しむ」という意味で、他人の不幸を目撃したり聞いたりしたときに、人々が経験する楽しみのこと。

シャーデンフロイデ(独: Schadenfreude)とは、自分が手を下すことなく他者が不幸、悲しみ、苦しみ、失敗に見舞われたと見聞きした時に生じる、喜び、嬉しさといった快い感情。

Wikipediaより

シャーデンフロイデは、さまざまな要因によって引き起こされることが研究により示されている。
例えば、誰かを羨ましく思ったり、優越感を取り戻したいと感じたときに、シャーデンフロイデを経験する。
他人が苦しむ姿を見ることで、自分自身をより良く感じることができるということ。

疑似体験への欲求
もう一つの理由は「疑似体験したい」という欲求。
ネガティブな経験であっても、人は他人の目を通して物事を経験したいと思うのだ。
これは、だから、私たちは悲劇や災害、有名人のスキャンダルに魅了される。
たとえそれがネガティブな感情であったとしても、他人の立場になって物事を考えたいのだ。

好奇心と非日常的・予期せぬ情報への欲求
人は本来好奇心が強く、珍しいもの、予想外のものに注目する傾向がある。だから、事故や災害など不幸な出来事のニュースには目がいく。
私たちの脳は、日常的な経験とは異なることに注意を払うようにできているため、他人の不幸に興味を持つことができるのだ。

シャーデンフロイデ、疑似体験への欲求、生来の好奇心など、私たちは常に他人の不幸に引き寄せられる。
しかし、他人の不幸から喜びを得過ぎないように注意することが大切だ。

人の不幸もほどほどに。。

といいつつ、早くFTXのドラマが出てこないかなと妄想する今日この頃。

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