下手の横好き in video game
「ゲームが下手」とは何か
昨年、はじめてランクマッチに真面目に向き合ってみて、自分がいかにゲームが下手かということを改めて実感した。スト5でシルバーから上がれずに本当にここが適正じゃないかと夜な夜な自問させられた。
じゃあ「ゲームが上手い・下手」というのは何なのか?結論としては、脳に積んでいるメモリの量の差だと考えた。
メモリという概念
メモリというのは、要するに脳が持っているゲーム中の思考の処理能力をPCのメモリに例えたもの。まあ別にCPUでもなんでもいいけど、メモリのほうが分かりやすい気がする。ちなみに同じような話をプロゲーマーの藤村さんもどこかで言っていたはず。
「ゲームが上手い」とされている人はこのメモリの搭載量が違う。プロゲーマーと呼ばれる人のうち何人かはどのゲームをやっても上手いし、新しいゲームを触ってもすぐ勝っているが、これは積んでいるメモリが32GBぐらいあり、新しい要素や情報をすぐに処理できてプレイに反映できるからだと思っている。
普通の人は4~8GBほど積んでいて、ゲームが下手な人はせいぜい512MBぐらいしかない。細かい数字はともかく、そのぐらい差があると実感している。
メモリが不足すると何が起きるかというと、ゲーム中にものを考えられなくなる。その試合中は適切な判断ができなくなっているため、あとから見返すと絶対に必要のない行動や意味不明な行動・選択をしていることがよくある。
また、操作に直接影響が出ることも多いので、対空が出ない・誰でもできる簡単なコンボをミスするなどの現象が起きる。一生飛ばれてるだけで負けるのはシルバー以下ではよくある光景だった。
メモリ不足をどうやって補うか
積んでいるメモリの量はなかなか変わらないが、メモリの使い方は取り組み次第で改善することができると思っている。
ひとつは単純に処理する量を減らすこと。地上と対空どっちも見ようとしていて結果としてどちらも対処できてない人でも、対空だけに集中していれば昇竜拳を出すことはおそらく難しくない(その代わり前ダッシュは全部通る)。
ややこしいことを考えようとせず、選択肢を減らし、最低限の手札だけ構えるようにすることは、事前の準備次第でなんとかなる部分といえる。シミーだなんだと考えずに愚直な投げと大Pの2択のほうがいいときもある。
もうひとつは、練習して処理を最適化すること。補助輪なしでは乗れなかった自転車が今では考えことをしていても転倒しなくなっているように、練習次第で消費されるメモリの量は減らすことができる。
古いカプコン格ゲーの猛者は相手がジャンプすると反射で勝手に対空が出るらしい。そこまでいけば、意識は地上のみに向けることができる。ただしこれは時間がかかるのが最大の難点。人生は短い。
「少しずつ強くなる」
2D格ゲー界隈で名言としてよく見るセリフだけど、正直ふつうはすぐに強くなれるほうが楽しいと思う。大人になるにつれて自由に使える時間は少なくなっていく一方だし、進捗が少ないこと自体がいいとは特には思えない。
「少しずつ強くなっていく」というよりは、「強くなる過程というのは少しずつしか進まない」と言ったほうが正しいんじゃないかと思う(特にゲームが下手な人にとっては)。
自分が一歩ずつ上っている階段を他のプレイヤーが3段飛ばしで上っていくのを目にするときもある。でも人生そんなもんだとも思う。速さがどうであれ、少しずつでも前に進んでいることを「それがいい」と思えるのなら、そっちのほうが幸せなのはきっと間違いない。
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