【キュービィ攻略】ボタン離しコマンド投げ
ボタン離し入力とは?
そもそもの前提の説明から。スト2をはじめとするほとんどの2D格ゲーでは、必殺技のコマンドにおけるボタン部分の入力は「ボタンを押した際だけではなくボタンを離した際にも判定する」という仕様になっている。これを「ボタン離し入力」と呼ぶ。
たとえば、あらかじめ大パンチボタンを押しっぱなしにしておき、レバーを236と入力してから大パンチボタンを離す、という風に入力しても通常の入力と同じように波動拳が成立する。この仕様のおかげで、ボタンを押すタイミングが少し早くてもきちんとコマンドが成立するので、多少入力が雑でも必殺技が出るようになっている。
必殺技は出ないよりも出たほうがゲームとして楽しいだろうという考えでこのような仕様にしてあるらしい。ちなみに、最近ではそもそも必殺技は出しやすくしてあるため実装していないゲームもある。最新作のスト6ではオプションで離し入力のON/OFFが選べるようになっている。
キュービィのコマンド投げ
技名は「O.M.(オーエム)」、コマンドは密着して63214 + 中P or 大P。
(細かい話をすると、正確なコマンドは6324 + 中P or 大Pで、1入力は要らないらしいが、そこを省くほうがよっぽど難しい。)
投げ間合いは狭いので基本的には密着でないと成立しない。発生は2Fと早く、投げが成立すると相手を画面端まで吹っ飛ばしてダウンさせる。間合いは離れるが追い打ちスカしで接近できるので起き攻めが可能。コマンド投げなので当然投げ抜けはできない。
最大の特徴は、投げが成立しなかった場合に投げ失敗ポーズが出ないこと。セイヴァーのコマンド投げには相手を投げることができない状態(※)だった場合に投げ失敗ポーズが必ず出るものとほぼ出ないものがある。
※相手を投げることができない状態・・・相手との距離が離れている、相手が投げ無敵状態、など。
投げ失敗ポーズが必ず出る
ビクトルのメガスパイク、サスカッチのビッグブランチなど投げ失敗ポーズがほぼ出ない
キュービィのO.M.、ガロンのワイルドサーキュラー、フェリシアのヘルキャットなど
念のため説明しておくと、”投げ失敗ポーズがほぼ出ない”側のコマンド投げにも投げ失敗ポーズ自体は存在する。しかし、システム上の都合により滅多に発生しないので、実質的にないようなものとなっている。おまけにキュービィの投げ失敗ポーズに関しては30フレーム近い全身無敵が付与されているので、もしこれが出ても大抵は無傷で済む。
ここまで読んでいて気付いた方もいるかもしれないが、投げ間合いが狭いことがややネックなぐらいで、単純な性能だけ見てもわりと凄い。
ボタン離しコマンド投げとは
読んで字のごとく、このコマンド投げをボタン離しで入力すること。具体的には【中P or 大P押しっぱなし → 63214 → 押したボタンを離す】という入力になる。
通常の入力でコマンド投げを出す場合、中Pか大Pで出すことになるので、入力時には以下のような状況になる。
投げ成立時 → コマ投げが発生して相手を投げる
投げ不成立時 → 通常技(立ち中P or 立ち大P)が暴発する
投げ不成立時の状況は通常技で暴れているのとほぼ変わらない。立ち中P・立ち大Pのどちらもそれなりの隙がある通常技なので、もし避けられた場合にはそれなりの反撃を覚悟しなければいけないだろう。
これをボタン離し入力でやるとどうなるか。通常技はボタンを押したときにしか出せないので、ボタン離しで入力していると通常技が出ることはない。投げ不成立なので投げ失敗ポーズも出ない。つまり、
投げ成立時 → コマ投げが発生して相手を投げる
投げ不成立時 → 何も起きない
ということになる。相手を投げられる場合だけ投げて、投げられない場合は何も起きないという恐ろしいムーブの誕生だ。
実戦での使い方
必殺技コマンドはレバー部分とボタン部分の間に他の方向が入っても必殺技は成立するので、63214入力の後にガード方向に入力してからボタンを離すとガードを仕込むこともできる。立ちガードしたいなら63214 + P離し、しゃがみガードしたいなら632141 + P離しといった入力となる。
こうすると、相手が打撃を重ねていた時はガードになるが、きちんと技が重なっていない場合はボタン離しコマ投げが成立して相手を投げることができる。相手が投げ間合い外だった場合はもちろん何も起きない。重ねが甘いプレイヤーに対しては起き上がりにこれをやるだけで無限に切り返せてしまうので、キュービィの弱みである防御面を格段に向上させることができる。
主な仕込みどころはダウン後の起き上がりと空中吹き飛びの着地時。基本的には毎回仕込んでも問題ないと思う。裏目になる選択肢がないので、基本的に仕込み得というか、リスクがない。手元が忙しくなるというのが唯一のデメリットかもしれない。
あとは、ガロンやフェリシアなどが自動二択の投げを仕掛けてくる場面でもかなり有効。相手は投げに来ているので勝手に密着してくれるし、起き上がりには5フレームの投げ無敵が付いているのでその間にコマンド投げで吸える。(この部分について、ん?と思った人はおそらくセイヴァーのシステムにかなり詳しい。次の豆知識の節で説明します。)
豆知識
起き上がりコマンド投げに関連して、セイヴァーでは以下のような仕様がある。
リバーサルで必殺技(コマンド投げ以外も含む)を出すと起き上がりの投げ無敵(5フレ―ム間)が消失する
このため、リバーサル必殺技を出すと通常では投げられないはずのタイミングで相手の投げを食らってしまう。リバーサルから遅れた場合、起き上がり4フレーム目までは投げ技を出すことができない
※リバーサルフレームを0フレーム目と数える。
ビッグブランチなど一部の技は例外として出すことができる → 参照:リバーサルから遅らせた投げ系必殺技
これらについて、キュービィの起き上がりは色々とバグっているらしく、まずキュービィは起き上がりにリバーサルで必殺技を出すこと自体ができない。なので1はそもそも関係がない。
次に2について、起き上がりがバグっている影響なのかなぜか例外扱いで、キュービィはリバーサルフレームを過ぎたら特に制約なくなんでもできるらしい。なので、起き上がり1フレーム目以降に成立するようにコマンド投げを入力すれば、そのまま素直に成立して相手を投げることができる。いやー驚いたね。
さらに特殊な仕様として、キュービィの起き上がりには首振り無敵というものがあり、【63214 → レバーニュートラル → ボタン離し】と入力することで、無敵で重ねを避けつつ離しコマ投げで吸うという芸当すら可能。首振りおよび首振りキャンセルに関してはここではあまり説明しないので、詳しくはこちらのページを参照。
最後に
キュービィは切り返し技に乏しいため、相手の攻めを受ける立場になったときに苦しいことが多いが、離しコマ投げを取り入れることでかなりの状況を誤魔化すことができる。
かなり”ズルい”ムーブなので相手からしたらたまったものではないだろう。ただ、キュービィ以外でもコマンド投げさえ持っていればできるので、別に反則ではない。ちゃんと重ねないほうが悪いと胸を張って生きていこう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?