杉並芸術会館「芸術監督」初の公募へ!(座・高円寺)
「芸術監督」の公募が実現します。初の公募です。
風通しのよい新区政を実現するにあたって、杉並区立杉並芸術会館「芸術監督」の交代・公募は強く主張してきた事項の一つです。おかげさまで実現の運びとなりました。
初代芸術監督は、施設が開館する前の2007年から芸術監督に就任しており(これ自体も極めて異例)、本年で就任16年となります。
単独で大きな権限をふるう芸術監督の長期固定化には弊害が少なくなく、これまでさまざま問題提起を行ってきました。
杉並芸術会館(座・高円寺)は、地方自治法244条1項に規定する「公の施設」です。公の施設においてはとりわけ公平性・公正性が強く求められており、不当な差別的取扱いなども禁止とされています(同条2項3項)。
公の施設として風通しのよい施設運営が必要
2020年、指定管理者(NPO法人)の決算不整合を突き止めた堀部やすしは、監査請求を提起するなど徹底的に対応しました。
杉並区と指定管理者との「なれ合い」の改善を図るべく取組を進め、指定管理者の収入未計上・協定違反なども是正させてきました。
この間「杉並区が非公開とした情報」を文化庁が公開するなど多くの方のお力添えもいただきました。関係者の皆さまに改めて深く感謝申し上げます。
現在、杉並区においては、このように指定管理者制度が適用されている全ての区施設について、自主事業を含め点検作業が行われているところです。
芸術監督についても、単に舞台芸術に造詣が深いのみであれば、民間施設でご活躍いただくべきであって、あくまで特別職公務員として「全体の奉仕者」になる自覚を持った方に担っていただくことを基本としなければなりません(憲法15条2項)。
今後、3月に公募要項の検討など準備活動が進められることになります。4月には外部委員を交えた選考委員会が正式に設置され(公募開始)、5~6月にかけて選考が行われます。
芸術監督の職務
初代芸術監督の職務は、設置要綱の5条などに明確化されています。
特に重要であるのは、施設の中核事業(芸術文化普及振興事業)を取り仕切っている点です。主に座・高円寺1(ホール1)などで展開されている舞台芸術がこれに当たります。
なお、芸術監督(特別職非常勤公務員)としての月額報酬は35万円ですが、このほか各公演事業単位で演出料や監修料など副収入を受けています。
かつて初代芸術監督は、自らの職について「単純に言えば、どんな施設にするのか、そこで何をやるかを構想する人。この劇場ではどんなことをやっていくのか、ひとつの価値観にそって自分の責任において決めていく人が「芸術監督」」と語っていました。
その際には「僕は座・高円寺で、ジャッジをする役割をしようと思っています。最初はなるべく広い範囲の人たちに劇場を使ってもらい、お客さんの反応を見ながら、少しずつ丁寧にこの劇場にふさわしい出し物や使い手を見つけていこうと思っています。最初から良いとか悪いとか決めつけずに、多角的に見て判断していきたいですね」とも語っていたところです。
杉並区立杉並芸術会館・芸術監督は「特別職公務員」です。
初となる公募を通じて人選の適正化を図るとともに「全体の奉仕者」として公平・公正にジャッジできる方を次期芸術監督に選ぶ必要があります。
人選にあたっては、任命権者である杉並区長が的確に判断することができるよう、適正な公募要項を作成し、その選考が公平・公正に行われる必要もあります。議員として執行機関から独立した立場でチェックを続けます。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
引き続き課題に取り組むことができるのは、みなさんの応援のおかげです。
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