私は、髪の毛を捨てた。 一年365日のうち、360日会っていた大好きな彼に振られた。彼の気持ちが冷めてしまったという、よくある理由だった。彼は何に対しても、熱しやすく冷めやすい性格だったのを思い出した。別れは、たった一行のメールで済まされてしまった。 人生ではじめての失恋を経験した私は、この苦しみからの抜け出し方がわからなかった。 電車に乗っていても、ふわふわのオムライスを食べていても、大好きな音楽を聴いていても。生活の一部であった彼を、ふと思い出してしまう。彼にかわい