局面何切る①:オーラスの立ち回りと手牌読み
ということで、今回の記事ではタイトルの通り「オーラスの立ち回り」と「ブロック読み/手牌読み」に焦点を当てた、局面何切るの問題をご紹介します。あくまで筆者による状況分析と読みによるものですので、必ずしもこれが正解だ!という解答ではありません。その点はご了承ください。
牌譜は筆者サブ垢の金の間段位戦での一幕となります。使用キャラが衣ちゃんではなく一姫なのはそのためです(笑)また、記事では場面を3つに分けて検討していきます(3→1→2→3)。それぞれのステップで立ち止まって、皆さんも色々と考えてみて下さいね。
【場面その3】
まずは細かい説明を抜きにして、南4局オーラス18巡目のこの場面、あなたならどう考えて何を切りますか?答えを準備してから、この先の記事に進んで下さいね。
【場面その1】
ということで、何切るを考えるためにこの牌姿に至る道中を振り返って見ましょう。場面は南4局オーラス、10巡目の牌姿です。自身はトップ目ですが、3着まで1300点差という超僅差の状況。そして一人離れたラス目の対面が親となります。和了りトップということで、カン8mから仕掛けて南バックのイーシャンテンです。負けじと対面の親がドラ發をポン、2000点出和了りOKの上家も8sポン2mポンと応戦してきています。
さて、この段階で2副露している上家の待ちを予想してみましょう。2副露ということで、基本的にはテンパイ前提で考えたい所。ちなみに筆者はこんな感じで読んでいました。
【場面その2】
続いて15巡目の牌姿に移ります。11巡目に7sを勝負し南バックのテンパイに。その後は対面親、上家両方に危険な牌を切らずにテンパイを維持し、15巡目に4pをツモりました。また対面親と上家は、10巡目からずっとツモ切りです。
ここで対面親と上家の待ちについて、それぞれ候補を絞り込んでみて下さい。
こんな感じでどうでしょうか・・・お気付きの通り、マンズ/ピンズ/ソーズの3種に加えて、ここで《その他》が突如顔を出しましたね(笑)筆者は南が出てこない可能性=和了り厳しいかも?と判断し、ピンズ下ブロックが愚形含め怖いのも踏まえて打4pとはせず、対面親が2巡前に通した6mの対子落としで一旦迂回する選択をしました。
【場面その3(再び)】
ということで戻って参りました、再びクライマックスの18巡目の牌姿です。6m対子落としで迂回する途中で4pを引き、再び南バックのテンパイに戻ってきました。しかし同巡、下家が決死のリーチ(※後で気が付きましたが、なんとツモ切りリーチでした!)。そして18巡目でツモったのは6pです。さて、ここからが本題。この場面、あなたはどう考えて何を切りますか?
まずは、他家3人それぞれの待ち予想を整理しておきましょう。
さて、以下の3パターンに分けて、いよいよ何切るを考えていきましょう。
【何切るの検討】
《1》和了りを目指す(攻め)
和了りを目指す場合は、6pツモ切りで4p南の南バックシャンポン待ち継続になりそうです。
この6pの危険度はどのくらいでしょうか。
・下家 → ○(7p4見え+赤5p切りでリャンメン無さそう、6p3枚見え)
・対面 → ◎(現物)
・上家 → ×(ド本命)
では、6pが上家に放銃となった場合の結末はどうでしょうか。タンヤオのみ1000点の場合は2着終了できますが、赤1枚で2000点あれば3着に転落してしまいます。場に見えているのは赤5pのみですので、赤持ちの可能性はそこそこありそうです。ということで、この6p押しが結構リスクがある選択であることが伝わるでしょうか。
《2》テンパイだけ維持(中間)
テンパイだけ維持をする場合の打牌は、3p切りまたは4p切りとなります。(…3p切り→47p南待ちのフリテン、4p切り→2-5p待ちの役無し)
この3pの危険度はどのくらいでしょうか。
・下家 → ○(赤5p切りで3-6pリャンメン無さそう、愚形はあるかも)
・対面 → ◎(現物)
・上家 → ×(ド本命)
続いて、4pの危険度はどのくらいでしょうか。
・下家 → ×(4-7pは無いが1-4pは普通にある、残り筋1/10)
・対面 → ○(リャンメンは無さそう、3枚持ちなのでカン4pぐらい?)
・上家 → ○(リャンメンは無さそう、3枚持ちなのでカン4pぐらい?)
3pが上家に放銃となった場合の結末は、《1》のケースと同様です(赤1枚2000点あれば3着に転落)。リスクがほぼ同じなのにも関わらず、3p切りは南がフリテンでロン和了りできません。3p切りは大分損な感じがしますね。3p切るくらいなら6p切りの方がメリットあります。
そして4pが下家に放銃となった場合の結末は、ほぼほぼ3着で終了です(倍満までなら対面親より上)。残り筋単純計算で1/10、さらにもう1巡ツモ番が回ってきます。・・・ビミョーな所ですね。
《3》オリる(守り)
オリる場合の打牌は、南切りまたは6s切りとなりそうです。
この南の危険度はどのくらいでしょうか。
・下家 → △(生牌なのでシャンポン待ちややあるかも?)
・対面 → △(役牌3つポンはさすがに無さそう・・・?)
・上家 → ○(タンヤオ風味の河、ゼロとは言えないが薄そう)
続いて、6sの危険度はどのくらいでしょうか。
・下家 → ◎(現物)
・対面 → ◎(現物)
・上家 → ○(中筋、7s4見えでカン7s否定、6s2見えでタンキのみ)
南または6sでオリた場合の結末はどうなるでしょうか。ここで重要なのは、ラス目である対面親の立ち回りです。というのも、現状ラス目の対面は着順上昇のためには最低でも連荘が必要です。ということで、どんなに危険な牌でも残り2巡はテンパイ維持で押してくる、と考えられます。つまり『対面のラス目親は、必ずテンパイしてくれる』という仮定がごく自然に成立するんですよね。仮に自分がノーテンで終わったとしても、対面親がテンパイ連荘、もう1局戦うチャンスが残ります。ここに気が付けるかがミソですね!
自分以外の他家3人がこのままテンパイだった場合、一旦は1人ノーテン罰符で3着落ちとなりますが、下家のリーチ棒が残るため、次局は2000は2300ロン/300・500は400・600ツモというかなり軽い条件でトップ終了できます。上3人が僅差なので、横移動もそこそこ期待できる場面ですしね。
そしてもう一つの可能性。オリた結果、流局せず誰かが和了するケースです。これはいずれのケースもそこそこOKな結末になりますね。
下家の和了 → 自身2着で終了
対面親の和了 → 自身トップのまま親連荘
上家の和了 → 自身2着で終了
【何切るのまとめ】
ということで、筆者なりのまとめです。3-6pがかなり上家にヤバイという手牌読みができれば、ここは6s切りたいですね^^
ちなみに結果はこちら。上家はやはり3-6pで対面は2-5m・・・手牌読みの精度スゲェ!!!!!!!!(※なお3pで放銃した模様)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?