この1年、良いこともありました
今年はコロナが世界を席巻し、多くの人の日常が激変した年でした。
どちらかと言うとネガティヴなニュースが飛び交う1年でしたが、個人的には良いこともありました。手前味噌ですが、そのうちから2つをご紹介したいと思います。
<コロナ前からステイホームしていた>
昨年の大みそかに、病気療養のためnoteを含めたSNSをいったん卒業しますという記事を書きました。そうなんです、今年は僕にとって「おやすみ」の年でした。実際それから9か月くらいはSNSどころかほとんどネットも見ることなく、仕事も津軽の地方紙「陸奥新報」とりんご紹介サイト「りんご大学」というローカルメディア上の連載2つだけやっていました。
仕事に行く相方を見送った後はほとんど黙って家で本を読んだり録画した映画を観たり原稿を執筆したりの毎日を送っていて、そのさなかにコロナ禍が世界を襲いました。
でも僕の日常にはほとんど変化がなく、危機感もプレッシャーもストレスもなくウィズコロナの時代を迎えることができました。
療養のためにネットでのコミュニケーションとマーケティングをやめてしまうというのは大きな決断でしたし、正直仕事の数も収入も激減しましたが、そのおかげでこの激動を難なく乗り切れたところもあります。
フリーランスになっていたことも功を奏しました。フリーは収入が安定しませんが、そのぶん短いスパンであれば自分のこれからの収入はだいたい予測がつきます。僕は今年、療養に徹すると決めていたので、相方と相談して僕の収入がすごく低いという生活に入る準備が前もってできていた。
だからコロナで突然減収とか失業とかのリスクを負うこともありませんでした。その点は運が良かったと思っています。まあある意味、仕事も減って家にいる時間が多くなる「ステイホーム時代」を先取りしていたと言ってもいいのではないでしょうか(笑)
そして、おかげさまで体調はだんだん良くなってきました。思い切った療養生活も、良い結果をもたらしました。だから僕にとっては今年はトータルでプラスの年だったと思います。
<ちゃんと連載を続けられた>
上でも書いたように、僕は今「陸奥新報」で「図書館ウォーカー」というエッセイを連載しています。媒体は新聞だから責任重大ですし、なんせ初の週間連載。最初にオファーもらった時は、自分にできるのかな?とちょっとプレッシャーを感じました。おまけにそれまで少ししか経験のない図書館ネタですし。
しかし結果的に、非常に楽しく書いているうちに1周年を迎え、来年最初の掲載で50回目を数えます。
これまでの仕事のほとんどが音楽ライターとしてのものでしたが、内心では「他のジャンルもできたらな」とずっと思っていました。せっかくチャンスをいただいたのだから、良いものを書いていいスタートを切りたい。プレッシャーと同時に考えたのはそんなことでした。
個人的には、この連載は僕の書き手としてのこれまでの集大成だと思っていますし、クオリティもいちばん高いです。読者層を選ばず、どなたにでも読んでいただけるような読み物を書けている自信があります。テンションを落とさずにこれだけの回数を重ねられたことも、今年良かったことのひとつです。
ご興味がある方は陸奥新報の文化部に連絡してみてください。僕の両親の友人(大阪在住)は、連載が掲載される火曜日だけ購読という方法で毎週読んでくれているそうです。
他の同業者の方はどうかわかりませんが、僕には時々「一番つらい時に、自分で自分の仕事に励まされる」ということがあります。ただの自画自賛、都合の良い錯覚なのかもしれませんが、それでも「これが作れているうちは、たぶん自分はまだ大丈夫」と背中を押してくれるんですね。
また、テーマや字数によるのかもしれませんが「週間連載、全然いけるな」という自信もつきました。週刊誌や新聞の連載のお仕事もウェルカムですのでオファーのご検討どうぞよろしくお願いします(笑)
病気療養に充てた1年ではありましたが、こういう仕事を持てたのはライターとして非常に幸運だったと思っています。
というわけで、個人的にはあまり変化もなく、淡々とした日常が続く1年でした。それでも全体的にはポジティヴな傾向が見られる年だったと思います。マイペースではありますがnoteも再開できましたしね。
みなさんにとっても、自分にとっても、来年はさらに良い年になりますように。ではでは。