俺のおやじ、ミノル 【其ノ弐拾】 俺のおやじ、ミノルは、緊急時だというのに女性のおっ●いを見ていた
30年ほど前の話である。
おやじがまだバリバリの40代だった頃、
勤めていた茨城のとある印刷会社で
あるアクシデントがあった。
工場内で働いていた女性が
稼働中の裁断機に誤って手を挟んでしまったのだ。
不幸中の幸いは
(といっては相手の方にお叱りを受けるかもしれないが)
切断されたのが指だけで済んだことだった。
とはいえ、小さな工場にとってこれは一大アクシデントであり、
本人は顔面蒼白になり、その後気を失った。
近くにいたオヤジは異変に気づきすぐにその場に駆け寄って
倒れかけたその女性を支えたのだそうである。
がしかし、そこは俺のおやじ、ミノルだ。
背後から女性を支えていたので、
当然ながら肩越しに女性の胸元がみえる。
しかも、折しも季節は真夏。
薄手で隙間のある服装だったらしく
いやでも見えてしまうのだ。
社内の別の人が救急車を呼んでいる間
その女性の支え役だったオヤジは、
身を按じながらも、一方で
まるみえのおっ●いに
いささか心中穏やかではなかったそうだ。
………という話を、半分ニヤけながら
おふくろと俺にしていたオヤジであった。
今回は、俺からはノーコメントとしておく。
ぴーこ
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実家にいた頃は、俺にはおやじはいるのか?と思うくらい、夜遅くまで呑みあるっていて顔を見る機会も少なかったおやじ、ミノル。晩年は缶ビール1本を飲むか飲まないか、というレベルの酒量でしたが、それでも楽しく嗜んでいたようです。おやじへの酒代として大切に使わせていただきます。