俺のおやじ、ミノル 【其ノ拾壱】俺のおやじ、ミノルは、友人の車でシャウトしたことがある
俺のおやじ、ミノルは、車でシャウトしたことがある。
それも、オレの親友の車で。
あれは、私が大学生のときだった。
おふくろの実家のお墓参りにいくことになり、
なぜか俺の友人に運転手をお願いすることになった。
友人は快く引き受けてくれたが、
その後が悪かった。
なんと、車中でおやじはおもむろに窓を全開にし、
顔を出して大声で叫び始めたのだ。
ちょうどJRの線路をまたぐ陸橋の上を走っていた時だったので、
空を飛んでるみたいな気分になって、
さぞや気持ちがよかったのだろう。
これには、さすがの友人もビビり、
「危ないのでやめてください!」
と言わざるを得なかった...
ほんとうは
「恥ずかしいので、やめてください!」
と言いたかったと思うのだが...
まぁ、すでにうちを出る前に、
親父は出来上がっていたようなのだ。
墓参りにいくのに、
酒飲むなよ、おやじ!!!
ヒロシ
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実家にいた頃は、俺にはおやじはいるのか?と思うくらい、夜遅くまで呑みあるっていて顔を見る機会も少なかったおやじ、ミノル。晩年は缶ビール1本を飲むか飲まないか、というレベルの酒量でしたが、それでも楽しく嗜んでいたようです。おやじへの酒代として大切に使わせていただきます。