2023年9月 高野山霊宝館

9月下旬に友人と高野山に行ってきた。
今回はじめて「高野山霊宝館」に入った。

国宝や重要文化財が数多く展示されてあり、運慶、快慶作の見事な仏像を間近で見ることができ、見応えがあった。

展示から、これまで一部しか知らなかった
空海さんの生涯のあらましをきちんと知ったこともとても良かった。
生い立ちや修行時代、
遣唐使として唐にいた期間のこと、中でも私は
唐での空海の師である恵果阿闍梨の教えの期間が短いことや、空海さんと出会ってたった半年で恵果阿闍梨が没したことなどを知り、大変驚いた。

今回、印象に残ったのは
■展示から中国密教は、空海さんの前に恵果阿闍梨まで七名の師がいて教えを繋いできたことを知ったこと。
(空海さんを含め、真言宗伝持の八祖という)うち数名はインドから唐に渡り、教えを伝えたこと。それから口伝で密教が伝えられてきた。

また空海さんは入滅に際し、56億7千万年後に弥勒菩薩とともに下生すると述べたとされる。
これは、私の妄想世界でのファンタジーと思ってもらってよいのだが
ミロクの世はもうすぐそこに近づいてきている。
ミロクの世は、人間の一人一人が神となり、この世をより良いものに変えていく世界であると思っている。

■真言宗八祖の絵画に続いて大きな曼荼羅の展示があった。
大日如来を中心とし、周りに描かれたたくさんの仏たちとの関係が表されていた。祈りが集まり、慈悲が広がる様をじっと眺める。
古いが、色彩豊かなその曼荼羅で仏は一様ではなく、様々な描かれ方をしていた。さまざまな力を持つ、多種多様の仏であった。

「これからの世では、この曼荼羅に描かれている一つ一つの仏に、
私たち人間一人ひとりが、なっていく時代なんだ。」と浮かんだ。
多種多様な仏となって人々が、あちこちで活躍していく世界。

■真言八祖の肖像、曼荼羅と続き、その部屋の最後に
右向きの空海さんの像がおられた。

空海さんに向かって、私が思った「一人ひとりが仏になる世」
のことをお伝えしてみた。
これは、私の妄想世界でのファンタジーと思ってもらってよいのだが
空海さんは激しくうなずいておられるように見えた。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?