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あまのじゃくなコーヒー

“Just caramelized, not burnt.”

私たちのコーヒーは、”通説にあまのじゃく”なコーヒーです。

■苦くありません
■焙煎直後の豆は販売しません
■お湯は冷まさないでください
■冷蔵や冷凍で保管しないでください

”苦くない”とは

コーヒーは苦味があるもの、というのが広く認識されているコーヒーの印象だと思います。
コーヒーの苦味には、2種類あります。
ひとつは、豆の持つえぐみのような植物由来の苦味。
もうひとつは、焙煎による苦味。

植物由来の苦味とは、山菜天ぷらの若々しい苦味のように、豆が持つそのものの苦味。
焙煎による苦味とは、カラメル化が進んで焦げが出ること。

私たちは、この「BAKE臭(ベイク臭)」と呼ばれるカラメル化が進んで出た「焦げ風味」を出さず、後味までもすっきりと酸味と甘みが心地よく続く焙煎を目指しています。

言葉で説明するのは難しいのですが、「香ばしいカラメルソース」と「苦味の強いカラメルソース」の違い、というたとえが近いかな、と思っています。

具体的には、一ハゼから煎り止めまでの時間を、全体の25%にすることで、
・BAKE臭を出さない
・甘味を出したい
・良い酸味を消したくない
を達成しようとしています。

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↑毎回の焙煎のデータを取り、レビューに利用しています。

新鮮ってなんだろう?

「コーヒー豆は焼きたてが新鮮」
という通説にも、異を唱えたコーヒーです。

焙煎した豆に「新鮮」という言葉を使うのは、何か違う、と思っています。

焙煎する、とは、豆に含まれる様々な物質を変化させること。その一つに、熱を加えて細胞壁を壊す、ということもあります。

(その時点ですでに生鮮食料品ではないので、”新鮮”と表現するのは違うのでは、、、と思います。「新鮮な煎り大豆」とか「新鮮なパン」とか言わないですものね。)

細胞壁を熱で壊すことが、ドリップで膨らむ「ガス」=二酸化炭素 の出どころです。
焙煎直後から豆は二酸化炭素を放出し始め、直後の頃に最もガスを排出します。
その放出は、香り成分も一緒に連れて逃げることになり、それ故に焙煎直後が一番香りが出て、そこから下降線をたどるように香りが薄れていく、というのが定説です。

が、「香りを逃がさなければいい」のです。
二酸化炭素の放出がなければ、香りは逃げません。
ガスはどんどん出ます。
脱気弁が付いているコーヒー袋などは、そこから圧を抜くようにガスが出ます。


ならば、と、
・酸素なしの状態で保存して酸化を防ぎつつ
・ガスが逃げないように、さらに豆に圧をかければいいのではないか?
と、耐圧容器に焙煎直後の豆を入れて、二酸化炭素ガスでさらに加圧して、コンディショニングを行っています。

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↑ビール用の樽、ビール瓶、グラウラー(耐圧水筒)を利用しています

いろいろと検証しているうちに、焙煎直後に持ち味それぞれがばらけていた豆がまろやかに味がまとまっていったり、鋭い酸味が柔らかな酸に変わったり、直後の味よりも格段に持ち味の良さを引き出していくことがわかりました。

私たちのコーヒーは
・焙煎直後の豆から二酸化炭素ガスが逃げないようにして
・加圧でコーヒーの香味成分が均等に細胞壁に定着するのを待つ
・待てば待つほど、フレイバーや味わいがまろやかにまとまっていき
・数か月後が一番おいしい豆すらある
・加圧熟成後の豆を開封すると緩やかな経時変化が楽しめ、それは決して劣化ではない
という商品になりました。

私たちはまさかの「焙煎直後の豆は売りません」をモットーに、
1週間以上、加圧熟成されるのを待ってからお手元にお届けします。

沸騰したてのお湯で抽出してください

コーヒーを淹れる時は、お湯を少し冷まして使う、
というのも、これまでよく聞いてきたことです。

抽出のお湯の適温は、
・豆の焙煎度に拠る
・飲み手の好みに拠る
のですが、
私たちは
・深煎りの豆ほど冷ます
・浅煎りの豆は高温で
と考えています。

お湯が高温だと、「酸味」「香り」が余すことなく出て来ますが、同時に「苦味」も全力で抽出されます。
深煎りの豆を高温で淹れると、苦みが強くなりすぎて飲みにくくなるので、お湯を冷ましてから淹れて、甘味やコクを分かり易くします。

逆に、苦みがほぼないコーヒーであれば、お湯を冷ますと「酸味」「香り」が出て来なくて、ぼんやりした味になってしまいます。

当店の豆に関しては、酸味が苦手な方は92℃くらいで、逆にきれいな酸の輪郭の中でフレーバーや甘味を存分に愉しむには、沸騰直後、95℃や96℃くらいのお湯で淹れたほうがしっかり豆を味わえます。

常温で保管してください

「コーヒー豆は刺身のように扱う」ということもよく聞いてきましたが、
最初の「新鮮って?」の話に戻りまして、
・酸素に触れさせない
・香りを逃がさない(ガスを放出させない)
ことを考えると、まず、空気を抜くことができる容器で保存することが大切。そして、温度差による結露を作らないことにも気を付けたいです。

冷蔵庫や冷凍庫に入れた豆を出し入れして使うと、結露が生じます。
結露の水分は、香りを奪う大敵。
あっという間に湿り気に香りを持っていかれてしまいます。

私たちが推奨したい保存方法は、
■できたら豆の状態で(粉にするとあっという間に香りが飛びます)
■コーヒー袋のまま、できるだけ空気を抜きながら使うか、
■エアリデューサーのような空気にできるだけ触れない容器に保管して(バキュームは香りも抜いちゃうので×です)
■常温の室内に置く
です。

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↑遮光性もよい「エアスケープ (Planetary Design )」

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↑コスパに驚く「エアリデューサー(富士商)」

一杯分ずつを小分けにして冷凍する方法であれば、すぐに飲まない豆も長持ちさせることができると思いますが、できたら常温をお勧めします。


と、通説にあまのじゃくなロースタリーなのは、焙煎している人間があまのじゃくだからというのもあるかもですね!
気になっていただけたら、是非WEBショップでもあまのじゃくなコーヒーをお試しください。

”Just caramelized, not burnt.  キャラメライズされただけ 焦がしていない”
そんなコーヒーはいかがでしょうか?


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