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コラム:レジェンド
大知俊基(ぼす)
先日、アーチェリーの試合に出場してきました。調子はいまひとつ・・・。不本意な成績でしたが希望の光が!今年入部した新人が、初心者の部で準優勝しました。まだ初めて半年余りにも拘わらず、良く成長したものです。彼曰く「次の次のオリンピックを目指します!」とのこと。せめて我々が生きているうちに出場してくれと懇願しています(笑)これからがとても楽しみです!
そんなことがありながら出場した大会、とても衝撃的な出来事がありました。アーチェリーは同じ的を3~4人で同時に射ち、スコアカードを交換してお互いに採点するのですが、なんと同的になった選手が御年89歳の現役アーチャー。その界隈ではレジェンドと呼ばれている方(Yさん)とご一緒することになりました。
同じシューティングラインに立てるだけでも光栄なのに、なんと途中まで私よりスコアが上なのです!
「俺はこれまで何をやってきたんだろう・・・」
と落ち込むこと半端なく・・・。まだまだ未熟な自分を思い知らされる機会となりました。
アーチェリーは、畳に的を貼って矢を射ちます。試合になると新しい畳を使いますので、刺さった矢を抜くのに結構な力が必要なのです。私もご多分にもれず、矢を抜くのにとても苦労しました。Yさんも相当苦労されているのではと振り返ってみると、何とさっさと矢を抜いて戻っていらっしゃるではありませんか!御見それいたしました。
後半になってくると私も調子が出てきました。結構真ん中に集まったなぁと思いスコアを確認するべく的に向かって歩いていると、Yさんが
「最近、目の手術をしたんだよ。それまでは15m先までしか見えなかったんだけど、今はもっと先まで良く見えるんだ!」
とおっしゃって
「いまのあなたの矢は全部真ん中に刺さってるねぇ。ナイスショット!」
と言われて、私は全然見えていなかったのですが、的前に行って確認してみるとなんとYさんの言う通り全部真ん中!自分の得点よりYさんの視力に驚きです。
なぜ、Yさんはここまでできるんだろう?
先日の新聞に「100歳のアマチュアボウラー 孫と一緒にボウリングを楽しむ!」という記事があるのを目にしました。そう、ボウリングと同じで楽しいんです!的の真ん中に当たるととてもテンションが上がるのです。Yさんのスコアをつけるときに、「今回はうまく真ん中に当たったなぁ!」と話している嬉しそうな笑顔がとても印象的でした。そして年代を問わず一緒に競技ができるのもアーチェリーというスポーツの魅力です。なので私は40年続けています。Yさんの原動力もそこにあるのではと勝手に想像しました。
更に30年後を想像して、果たして「自分はYさんのようになれるんだろうか」と思いつつも、まだまだ日本のシニアは捨てたもんじゃないなと妙に納得している自分がいます。
Yさん、来年もこの大会でお逢いしましょう!
それまでどうぞお元気で。私も精進いたします。
希望の灯をいただきありがとうございます!
_/_/_/_/ ホープワークニュースレター vol.38_/_/_/_/
<希望の便り from ホープワーク協会>2024.11.5