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HOPEWILL ミャンマー月刊ダイジェスト 2024.8


主観を含む記載もあるため、この情報は受け取られた方のみ使用され、共有や他のメディアへの引用などはご遠慮ください。

今月のHOPEWILL

皆様からいただくお声で、講習内容の見直し中です!
現在、講習内容のリニューアルを進めています。主に2つの分野でカリキュラムの見直しを行っています。

1)日本語でのコミュニケーション能力の強化


6人の日本人講師によるチームで、よりリアルな場面を設定したコミュニケーションや、トピックを決めた会話授業を行っていきます。

2)キャリアパス教育

現在、日本での実習を終えた後、ミャンマーに帰国する実習生はほとんどいません。そのため、日本での長期的なキャリアを真剣に考えることが重要となっています。
HOPEWILLでは、出国前に将来の職業選択やキャリア形成のための具体的な計画を立て、それを実現するために必要なスキルや知識を学べるカリキュラムを作成しています。
具体的には、以下のポイントを重視しています。

  • - 自分の望む就労条件や体験を明確にすること

  • - 日本でのキャリアを築くか、母国でキャリアを積むかを考えること

  • - 目標達成やより良い将来につながる選択をすること

  • - 転職を考える際の注意点

ミャンマーの状況

在日ミャンマー大使館の派遣スタッフ

ミャンマーからの労働者派遣手続きを迅速に進めるため、在日ミャンマー大使館に労働省からの派遣スタッフが8月に着任しました。
これにより、手続きの効率化が期待されます。

非常事態宣言の継続

7月31日、ミャンマー軍評議会(SAC)は国家防衛安全保障理事会を開催し、非常事態宣言をさらに半年間延長することを発表しました。
民政移管に向けた選挙の実施は来年8月以降に先送りされることとなります。今回で非常事態宣言は6回目の延長となります。

収入の25%送金義務と制約の強化

2023年9月から、全世界で働くミャンマーの労働者に対して、収入の額面の25%(日本では約20万円程度)をミャンマーへ送金することが義務付けられました。送り出し機関は、その報告を月ごとまたは3ヶ月ごとに首都NPT(ネピドー)に出向いて説明責任を果たす必要があります。
本人のパスポートの更新時や帰国時にもチェックが行われ、違反者には3年間の出国禁止措置が科される可能性があります。
さらに、銀行送金レートと実際のレートの大きな乖離があることで、送金をためらう者もおり、送金額の管理が一層困難になっています。

女性の徴兵制について

日本のメディアでも報道されましたが、正式に発令されたものではありません。しかし、地方では女性に対する徴兵が行われている事実があるようです。

最低賃金の引き上げ

2024年8月9日に労働省が発表した通知(通知番号1/2024)により、労働者の最低賃金が8月1日より引き上げられました。1日8時間の労働で5,800MMKから6,800MMK(約200円)への引き上げとなりました。物価の高騰も激しくこの日当では普通の生活ができるわけではありません。

内戦の拡大

8月3日、コーカン族の武装組織(MNDAA)がシャン州北部の主要都市ラショー市の北部軍管区司令部を奪取し、国軍もこの事実を認めました。これにより、少数民族武装組織が軍管区司令部を陥落させたのはミャンマーの歴史上初めてのこととなり、都市の制圧規模としても最大規模となります。少数民族の軍隊が同盟を組んでいるケースもあり、これらの勢力はさらに勢いを増すと予想されています。

労働者目的以外の出国制限

ミャンマーでは、仕事に就くためのパスポート(PJパスポート)と、仕事以外で出国するためのパスポート(PVパスポート)が存在しますが、8月からはPVパスポート保持者の出国も一部で制限が強化されています。例えば、先日弊社スタッフがバンコクに出国しようとした際、出国を一度止められました。しかし、会社の仕事であることを証明し、必要な証拠を提示することで、出国が許可されました。この対策は、徴兵制度から逃れるために、海外に出国する若者が増加していることを背景としていると考えられます。

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今後も、皆様に有益な情報をお届けできるよう努めてまいります。ご意見やご質問がございましたら、いつでもお問い合わせください。

よろしくお願いいたします。

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