メガネ初恋 #毎週ショートショートnote 【410字】
5年前、僕、メガネは初恋の相手に告白された。
僕は彼女が視界に入って、すぐ、恋に落ちた。それは、彼女も同じようだった。
「ママー。あたし、このメガネが好き! これにする!」
「えぇー。もう少し見てからにしたら?」
「いやっ。これにするの!」
「んー。まぁ、似合ってるしいいよ。大事にしてね」
「うん!」
親御さんにもしっかり挨拶をした。僕も彼女も一目惚れ。お互い、似た者同士相性は最高だった。
しかし、最近どうも僕が冷たい。彼女の体温を感じていないのだ。
「今日もコンタクトにするの?」
「うん」
誰だ? 今拓斗って。浮気か? 僕は家の中にいるから、声しか聞こえない。
人には敵わないって、先輩に言われてたけどやっぱりしんどいよね……。
「伊達先輩がね、こっちの方が似合うって言ってくれたの」
伊達先輩? あの、伊達メガネっていう半端やろうか? 僕は、彼女の初恋相手だぞ! メガネなら、挨拶しに来いよ!
ねぇ、初恋相手を大事にしてよ!
この企画に参加しています。今後も、参加していきたいと思っています。至らない点が多々ございますが、何卒宜しくお願いします。