キーボ予想
abc予想をご存知であろうか。
35年間未解決で、世界中の数学者を悩ませてきた数学の超難問である。
このabc予想と双璧をなすもう一つの難問がある。
キーボ予想
この難問は、世界の名だたる数学者のみならず全世界の男性に混乱を叩きつけた。
令和の紳士こと、Mr.キーボ、ついにこの問題に終止符を打とうとおもう。
当方、彼女持ちであるのが(唐突な自分語り失礼)、彼女と一緒にいる時間の8割はキーボしている。常にギャンギャンであり、鋼鉄の剣を常に股に仕込んでいる。これは愛情の裏返しであり、この手を離さないという決意表明でもある。もし、かのぴに危険が襲いかかろうものなら、キーボの股に携し伝説の宝刀「ヤマタノオロチンチン」をもって成敗してくれよう。
しかし、我が聖剣ヤマタノオロチンチンが窮地に陥る場面がある。
それは、ラッコ座り🦦をするとき。
この座り方をすると、否が応でも我が聖剣ヤマタノオロチンチンがかのぴの腰あたりに密着してしまうのである。もし、我が聖剣ヤマタノオロチンチンがギャンギャン状態の時にラッコ座りをするとどうなるか。
即バレである。
ましてや、当方8割ギャンギャンの民であるゆえ、シナシナ状態の方が珍しいのである。
そこで編み出したのが、秘技「インサートザクッション」
この技は、ラッコ座りになりそうな予感を感じた瞬間にクッションをインサートするという大業である。
この技を習得するためには、ラッコ座りを見抜く危機察知能力と、クッションが常に手に届く範囲に置いておく自己管理能力が必須である。
この大業を己のものとすることができれば、かのぴの機嫌を察知し、最適なアクションを起こすことが自然とできるようになる。
そしてもう一つ、我が聖剣ヤマタノオロチンチンには、困った習性がある。それは、すぐにヤマタノ汁が分泌されてしまうことである。そのため、かのぴとの時間が終わり家に帰り、下衣を確認するといつもヤマタノ汁でビショビショになっているのである。
このように、私もキーボ予想に振り回される日々であったのだが、ある日突然天啓が降ってきた。
キーボして何が悪い?
キーボ「そうだ、これもひとつの世界。僕の中の可能性。今の僕が僕そのものではない。色んな僕自身がありえるんだ。そうだ・・・、ヤマタノオロチンチンのパイロットではない僕もありえるんだ」
―ガコン―
ミサト「そう思えば、キーボも決して悪いもんじゃないわ」
キーボ「キーボは悪くないかもしれない。でもヤマタノオロチンチンは嫌いだ」
マコト「"キーボ"を、悪く嫌だととらえているのは、君の心だ」
シゲル「"キーボ"を真実に置き換えている、君の心さ」
マヤ「キーボを見る角度、置き換える場所。これらが少し違うだけで、心の中は大きく変わるわ」
加持「"キーボ"は人の数だけ存在する」
ケンスケ「だが、君の"キーボ"はひとつだ。狭量な世界観で作られ、自分を守る為に変更された情報。・・・歪められた"キーボ"さ」
トウジ「ま、人一人がもてる世界観なんて、ちっぽけなモンや」
ヒカリ「だけど、人はその自分の小さな物差しでしか、物事を測れないわ」
アスカ「与えられた他人の真実でしか、物事を見ようとしない」
ミサト「晴れの日は気分良く」
レイ「雨の日は、憂鬱」
アスカ「と、教えられたら、そう思い込んでしまう」
リツコ「雨の日だって、楽しい事はあるのに」
冬月「受け取り方ひとつで、まるで別物になってしまう脆弱なものだ。人の中の"キーボ"とはな」
加持「人間の真実なんてその程度のものさ。だからこそ、より深い真実を知りたくなるんだね」
ゲンドウ「ただ、お前は人に好かれる事に慣れていないだけだ」
ミサト「だからそうやって、人の顔色ばかりを伺う必要なんてないのよ」
キーボ「でも、皆僕が嫌いじゃないのかな・・・?」
アスカ「あんたバカァ?あんたがひとりで、そう思い込んでるだっけじゃないの」
キーボ「でも、僕は僕が嫌いなんだ」
レイ「自分が嫌いな人は、他人を好きに、信頼するように、なれないわ」
キーボ「僕は卑怯で、臆病で、ズルくて、弱虫で・・・・・」
ミサト「"自分"が分かれば、優しくできるでしょう・・・・?」
キーボ「僕は、キーボが嫌いだ。でも、好きになれるかもしれない。
―パシ―
僕はここにいてもいいのかもしれない。
―ピシ―
そうだ、僕はキーボでしかない。
―パキン―
僕は僕だ。僕でいたい。
―ビキン―
僕はここにいたい。
―ガタン―
僕はここにいてもいいんだ!!」
―バシュゥゥゥウウ・・・・ワァァァアア・・・・・―
ミサト「おめでとう!」
アスカ「おめでとう!」
レイ「おめでとう」
リツコ「おめでとう」
加持「おめでとう」
ヒカリ「おめでとう!」
ケンスケ「めでたいなぁ」
トウジ「おめでとさ~ん」
ペンペン「クック!」
マコト「おめでとう」
シゲル「おめでとう」
マヤ「おめでとう」
冬月「おめでとう」
ゲンドウ・ユイ「「おめでとう」」
キーボ「ありがとう」
父に、ありがとう
母に、さようなら
そして、全てのキーボ達(ヤマタノオロチンチン)に、
おめでとう