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【一部公開⑤】幻聴の世界を本当に知ってますか?

僕が2021年9月23日に出版した本。

幻聴の世界を本当に知ってますか?ー当事者地獄、他人には笑い話ーを一部無料公開します。続きは本編をぜひ読んでみてください。

<第5話> 親玉登場

 そもそもヤクザ達は僕を自殺させようとしていた。ヤクザに嘘の情報を流したことは死刑に相当するからだ。

だからヤクザの親玉は子分達に説教しにきたのだ。「いつまでやっているんだ。もう時間がないぞ。」と。

 そして脳波を読み取る範囲が学校まで及んだ。24時間監視になってしまったのである。

子分達は焦っていた。悪口の数も日に日に増えていった。

でも一方で子分達は僕に対して情が芽生えてもいた。親玉に説得しようか悩んでいたくらいでもある。僕は苦しかったが嬉しくもあった。

その後、親玉も一緒に監視し始めた。本当に僕が信用できる人間か確かめたかったのだ。

 そんな僕にも好きな人がいた。そうNさんである。彼女の笑顔に癒されていた。

だけどそのこともついにヤクザ達にバレてしまった。

 ヤクザ達はさっそく繋がりのあるWさんを通して、バイト先のメンバーからNさんを紹介してもらった。Nさんは僕が悪者だと思っていたので、ヤクザ達とすぐ意気投合してしまった。

 そして、アパートの上の階にヤクザと一緒にNさんからも監視されるようになってしまった。始め、Nさんにもめちゃくちゃバカにされた。苦しかった。たくさん泣いた。でもそんな一面を見せる度にNさんは僕のことを本当はいい人だと思ってくれるようになった。

それからNさんと話すたびに僕は少しずつ気が楽になっていった。


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