第3話 結婚、そして離婚
仕事後は、学生時代からの男友達とよく食事に行っていました。
(保険の外交員は楽しかったですが
仕事外でまで付き合うのは性に合わなくて。)
飲むのは好きなんですが、
仕事とプライベートの線引きはしときたいタイプ。
ある日、いつものように男友達との食事で後の旦那(いまは元旦那)と出会ったんです。
当時は、異性にあまり興味もなかったので、
第一印象は
『(記憶にも残らない)無(む)』
はっきり顔も覚えてなかったです。
向こうは私に興味を持ってくれたみたいで数日後にアプローチが・・・
彼氏がいなかったのもあり、
『ヒマやし、まぁええか。おいしいもの食べさせてくれるかな』
と軽い気持ちで会うことに。
実際会ってみると
(あれあれ・・・?)
『意外と男前やし、何よりおもろいやん』
外観よりはおもろい男が好きな私は、
あっという間に惹かれていき、自然な流れで付きあうことに。
付き合い始めてすぐ
【やらかしてしまいました。】
そう、あれです。
(小声でいうと)
『わたし、・・・できちゃったの』
です。
いまでこそ増えてきて
『授かり婚』だとか言われますが
当時は
『ものには順序がある』
世間からはおかしいと思われがちでした。
『産もう!』
子供ができたとわかった時、決めていました。
昔から旦那はいらんけど、子供は欲しいと思っていたので、結婚は考えていないだろう彼に、私は「子どもできて重たいやろうから別れてもいいよ」って言い放ったんです。
しかし、彼からは
「結婚しよう!」の言葉。彼は付き合った最初から私と結婚しようと決めていたそうです。(のろけです(笑))
婚約後に分かったことですが、元旦那の実家はお金持ちだったんです。(しかも超がつくほどの…)
県下でも指折りな資産家の長男、そんな一族に嫁いだ元不良と勘違いされる私。
義父母はとてもいい人で、嫁姑の仲は良好でした。
「お金持ちでラッキー」
と思った結婚生活は、のちに、たった2年でピリオドを迎えるのです。
結婚当初はよく働き、思いやりもある最高の人だと思っていましたが…
根っからのボンボン育ちで、全て自分の思い通りに生きてきた人。
ある日、元旦那はヘルニアになり、今までしていた仕事ができなくなりました。
そんな状態を知った義両親から、
「うちの事務仕事でもやれ」と言われたのをきっかけに、会社にすら行かなくなり、朝から夜まで寝て、起きてからは明け方までゲーム三昧の毎日。昼夜逆転の日々を過ごすように…。
本性を隠していたのでしょうね。
それでも義父は、会社の跡継ぎになる息子に甘く、給料を振り込み続けてくれていたので、生活に困ることはありませんでした。
ニートなのに、周りの友達にはバリバリ働いているように装い、親のすねをかじりながら夜な夜な夜の街へ遊びに行く元旦那。
昼夜逆転の生活を送る元旦那は、可愛い盛りの息子の顔を見ることもなかったんです。
『(ずっと寂しく育った私に)やっとできた家族』
これでいいのかな…?
言っても金持ちのボンボン。生活に困ることはないけど…私の人生、これでいいのかな…?
そんな葛藤が3ヶ月ほど続きました。
『私は嘘つきが大嫌い!』
旦那が働けないのであれば、ニートでもいい、私が代わりに働く。でも、自分を殺してまで、こんな嘘の生活を送るのはイヤ!
そして、ついに私は
【決断】
1歳2ヶ月の息子を連れて、実家に帰ることにしたのです。
離婚の原因は、元旦那!本質はクズなあほボンボンのせいや!
これから波乱万丈の人生が始まるよ~(笑)