訃報が続く中の最大の驚き〜桂雀々さん、早すぎますよ(涙)
谷川俊太郎さんがお亡くなりになった。私なりの思い出を書こうと考えている。92歳、生きぬかれた。
北の富士さん、NHKの相撲解説は大好きだったのだが、休場が続いていた。残念だが、心の準備はできたいた。
そんな中、衝撃の訃報が飛び込んできた。落語家・桂雀々さんである。64歳、私の一つ上、「師匠!早すぎるよー」。
最初に生の高座に接したのは、桂ざこば、桂南光との三人会だったのではなかったか。雀々の演じる「くしゃみ講釈」がとにかく爆笑落語で、涙を流して笑った。南光・雀々の師匠は、ざこばの兄弟子にあたる“爆笑王“桂枝雀。枝雀さんのDNAの最大の継承者が桂雀々だった。終演後、販売されていたCDにサインしてもらった。
手元に残る記録を見ると、2017年2月に独演会。ゲストとして俳優の伊原剛志が雀々や剛々という高座名で「動物園」。二つ目時代の神田伯山、神田松之丞が「鹿島の棒祭り」。雀々は「猿後家」と「池田の猪買い」。特に「池田の〜」は絶品だった。
2018年12月の独演会。爆笑の「上燗屋」、利発な子供が可愛い「佐々木裁き」。この会は、同じねずみ年、一回り上の高田文夫先生との対談が恒例。今年も予定されていたのだが。。。
2019年2月の独演会、「池田の猪買い」「宿替え」と爆笑落語二席。ゲストの立川生志も「粗忽長屋」で、笑いすぎてくたくたになった。
2019年7月、柳家権太楼との二人会。権太楼も枝雀の芸風を吸収し、東京の落語家として“爆笑落語“を生み出した。二人のトークの後、雀々「植木屋娘」、権太楼「居残り佐平次」。贅沢な会だった。
2022年3月、江戸東京落語祭り。東京に拠点を移した雀々は、東京の落語界からも歓迎された。豪華な顔づけの会で、この頃からは記事にしている。「隣の桜」を演じた。
2023年7月、江戸東京落語祭り。「疝気の虫」。結局、これが最後に観た高座となった。“虫“が最後とは。。。これも何かの縁だろう。
枝雀さんがお亡くなりになったのが59歳。雀々64歳、そんなところまで師匠に似なくとも。。。
独演会で、舞台に桑田佳祐が登場したこともあった。「いつまで待たせるのー」と、サプライズで姿を現した。さらに、カラオケで歌を披露。多くの人に愛された落語家だった。
桂雀々、その借金まみれの親を持った壮絶な幼少期、師匠の死もあった落語家人生、汗をかきかき“必死のパッチ“で走り抜けた。
天国で枝雀さんと会えるだろう。二人で爆笑落語を演じるところ、いつか私も観てみたい