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イタリア人はナポリタンは“容認できない“のか(その2)〜パスタにケチャップ

さて、イタリア人が最も嫌う食べ方、<パスタにケチャップ>。これを受けて、いくつかの報道はスパゲティ・ナポリタンと結びつけている。

イタリア人はナポリタンを受け入れられないのか?

その前に、元になった調査の質問は<Having ketchup with pasta>である。例えば、<白飯にケチャップをかける>を受け入れる日本人は少ないだろう。一方で、<白飯にケチャップを加え炒める>は、チキンライスであり、オムライスなのでOKとする人が多いはずである。

この質問とナポリタンは必ずしも同義ではないのではないだろうか。パスタのケチャップ炒めなら受け入れられる余地は広がるのではないか。妻にこういうと、「そんなの同じじゃない。私はナポリタンも受け入れない」と突き放された。

この質問の回答を見ると、面白いのはアジア各国においては容認派がほとんどだったこと。アジアにおいては、この質問に対してケチャップを入れた炒めパスタをイメージするのだと思う。

ちなみに、この質問に対してイタリアの次に否定的だったのは、なんとアメリカの−48だった。 仮にこれがナポリタンに向けられた批判だとしたら、「アメリカ人にだけは言われたくない」。幼少期にアメリカで育った知人が、「子供の頃は豆腐にケチャップかけてた」と言っていた。それこそ、Unacceptableである。

さて、イタリア人はナポリタンはイタリア人に受け入れられるのか。まず問題は、<スパゲティを炒める>はどうなのか。今回の調査には、残念ながらその項目はなかった。厳しいようにも思うが、スパゲティを作る際、茹で上がった麺を火にかけた鍋やフライパンの中でソースと和えることもある。そう考えると、ハードルは低いかもしれない。

ただし、質問を正確に<あらかじめ茹でておいたスパゲティを、食べる際に炒める>とすると、嫌悪度はマックスになるだろう。

そしてもっと厳しいのは、ケチャップという調味料。イタリア人にとってのトマトソースは、日本人にとっての“だし“と同じくらい大事だろう。それを冒涜するようなケチャップという代物を、パスタに使うなんてというのが、一般的な反応だろう。

こう考えると、イタリア人は、<あらかじめ茹でておいたスパゲティを、具材と共に炒め、ケチャップで味付けする>、つまりナポリタンを“容認できない“可能性が高いと思われる。


こんなくだらないことをつらつらと考えていたら、無性にナポリタンが食べたくなった。
そこで、次回は「ジャポネ」へGo!である


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