NFL知ったかぶり（2024-25年プレイオフ その2）〜NFCを展望

（承前）

本日はNFCのレビューとプレイオフ（以下、PO）展望。

シーズン前の私の予想は以下の通り。

1番手グループ：49ers、ライオンズ、イーグルス
2番手グループ：カーボーイズ、パッカーズ
“穴馬“グループ：ラムズ、ベアーズ、ファルコンズ

今シーズンの最大の誤算は、昨シーズンのスーパーボウル（以下、SB）の敗者、サンフランシスコ・49ersの不振。雪辱を期したシーズンだったが、なんと6勝11敗という成績。昨シーズンのリーディング・ラッシャー、RBマキャフリーに始まる負傷欠場の連鎖が響いた。

本命におしたデトロイト・ライオンズは、悲願のSB出場に向けて順調に勝ち進んだ。シーズン終盤、ディフェンス陣の怪我に見舞われたが、最終週NFC北地区のライバル、ミネソタ・バイキングスを31−9で下し地区優勝を決めた。11連勝を含む15勝2敗、同地区ライバルのバイキングス、パッカーズに負けることなく、1番シードを確定させた。これでPO1回戦はBYEとなり、エースRBモンゴメリーの復帰の可能性も出てきた。

ライオンズを追うのは、やはりフィラデルフィア・イーグルス（14−3）。最大の鍵は、脳震盪で12月23日の試合途中から欠場中のQBジェイレン・ハーツの見通し。ハーツが出場すれば、今シーズン2000YD超えのリーディング・ラッシャー、RBセイクワン・バークレー、WRのA.J.ブラウンと、リーグ1の攻撃陣が光るはず。

イーグルスの対戦相手は、激戦の北地区で11勝6敗のグリーンベイ・パッカーズ。こちらも、QBジョーダン・ラブのコンディションが気がかり。順当に行けば、開幕戦同様、イーグルスの勝利か。賭け率〜Point spread〜は、4.5点差でイーグルス勝利。意外に僅差なのは、ハーツの状態を反映しているのか。

イーグルスのライバルとなるはずだったダラス・カーボーイズは、QBプレスコットの負傷離脱もあり、7勝10敗。2020年からチームを率いるHCマイク・マッカーシーの去就が話題になっている。

AFCのブロンコスと並んで、NFCの台風の目になる可能性があるのは、ワシントン・コマンダーズ。ルーキーQBジェイデン・ダニエルズは最終戦怪我で欠場したが、POはなんとかなりそう。10月のシカゴ・ベアーズ戦、終了時に放ったヘイル・メリーが決まったシーンは、あまりにも劇的だったが、それ以外にもルーキーとは思えないプレイを見せた。大舞台での活躍を期待する。

コマンダーズが対戦するのは、最終戦で南地区優勝を決めたタンパベイ・バッカニアーズ（10−7）。同地区ではQBカーク・カズンズ応援という意図もあり、アトランタ・ファルコンズ（8−9）を上に見ていたが、バッカニアーズが制した。カズンズは、終盤にはスタートの座をルーキーのマイケル・ペニックスJrに明け渡した。このペニックスも来季楽しみである。

余談だが、最終週のニューオーリンズ・セインツ＠バッカニアーズは印象に残るフィナーレ。残り36秒、27−19とリードするバッカニアーズは時間を消費すればよかった。しかし、WRマイク・エヴァンスが11シーズン連続のパス獲得1000YD超えまであと5YD。ここでチームは彼のためにあえてリスクを取り、パス・プレー。これが、見事決まってエヴァンスは9YD獲得。49ersで3度のSB優勝を果たしたジェリー・ライスの記録と並び、USD 3Mのボーナスも手にした。通算では14シーズンの1000YD超えを果たしているライスのようなスターではないが、エヴァンスはコツコツと記録を積み重ねてきた。

さて、コマンダーズ＠バッカニアーズは、接戦が予想される（スプレッドは3点でバッカニアーズ優勢）。コマンダーズのパス・ディフェンス（リーグ3位）が、QBベイカー・メイフィールドを止められるか。新人王候補ダニエルズは、再び奇跡を起こすか。

西地区ももつれた結果、ロサンゼルス・ラムズが優勝。シアトル・シーホークスは10勝（7敗）をあげながらPO不出場となった。ラムズはWRプカ・ナクアがシーズン途中から復帰、クーパー・カップとの2枚看板が揃った頃から調子が上がり、上昇トレンドでシーズンを終えた。

対戦相手のNFCのミネソタ・バイキングス（14−3）、QBサム・ダーノルド。これまで陽の目を見なかったが、HCケヴィン・オコンネルのもと、好成績を残した。リーグ2位のWRジャスティン・ジェファーソンへのホットラインは魅力的。こちらも接戦が予想され、スプレッドは1.5点差でバイキングス有利。

スケジュール（日本時間）は以下の通り。

1月13日（祝日）
6:30AM パッカーズ＠イーグルス
10:00 コマンダーズ＠バッカニアーズ

1月14日（火）
10:00 バイキングス＠ラムズ