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コロナウィルス感染記〜今後の教訓に(その3)

(承前)

ここまで自宅療養の状況について書いてきましたが、そもそもの感染に対しての出来事を記します。

まず私の病状ですが、前述の通り、発熱はなく、のどの違和感・若干の咳という症状でした。幸い軽く、薬を飲む必要はありませんでした。ただ、発熱していたらと考えると、解熱剤は常備しておいた方が良いと思いました。

教訓7、家庭の常備薬はやはり重要

思ったよりも完治には時間がかかりました。過去のカゼの経験から、この症状なら明日には全快するだろうと思っても、ほんの少しだけ違和感が残る。そんな日が続きました。生活に支障をきたすことはないのですが、しつこいウィルスです。

連日、医療現場、発熱外来の大変さが報道されています。その実態を垣間見ました。

私の場合、医療機関で検査したわけではないので、発症後の対応について目黒区のコールセンターに電話しました。そこで言われたのは、「まずは、医療機関で受診して下さい」ということでした。私は、「軽症なので、医療現場が大変な中、かえって迷惑ではないでしょうか」と言ったのですが、とにかく医者にかからないと、コロナ感染者として正式に登録できないということでした。「登録しないとどうなるのでしょう?」と尋ねると、「後に症状が悪化した時など、登録されていないと対応が難しくなる可能性があります。登録をお勧めします」との反応でした。

私は花粉症の薬をもらいに行く以外、内科医にかかることは過去10年以上ありません。したがって、かかりつけのお医者さんはいません。

そうした人については、外来で受診できる医療機関はインターネットで検索できること、駄目な場合の電話問い合わせ先などを、コールセンターの係の方は、丁寧に教えて頂きました。

ネットで検索し、近所の病院等に電話をしましたが、「もうパンク状態で受付られません」、あるいは「本日の発熱外来は一杯、事前予約は取らないので、当日朝XX時から電話で受け付けます。ただし、すぐ一杯になるのでご理解下さい」といった反応でした。

そこで、チケット予約のように受付開始時間に電話しましたが、つながった時には既に「申し訳ございません、一杯です」との返答でした。

なお、区のコールセンター、各医療機関、大変な状況にも関わらず、皆さん非常に丁寧なご対応で、頭が下がります。

こうした状況は、自宅で検査キットを使って陽性判定となった方は、すべからく同じことに直面していると思われます。私は、幸い電話した先の一つが、リモート・ベースで登録をしてくれましたので、助かりました。TVでは医療関係者の方が、「軽症者は、無理に医療機関に行かず自宅療養して下さい」と話しています。できるだけ、感染者の行動は最小限にすべきであることは自明です。

ここ数日、オンライン登録を可能にするとの報道が出ています。登録だけなら、自宅から本人ができるので、限定的ですが可能になりつつあるようです。効率化を通じて、本当に受診が必要な人にリソースを振り向けるべきだと思うのです。

自宅療養期間は10日間です。濃厚接触者の場合は、検査で陰性であれば隔離期間を短縮できますが、感染者にはそうした措置はありません。アメリカCDCのサイトを見ると、症状の重さによって違いがありますが、症状が“mild“で最低5日間、“moderate“の場合は10日間となっています。私は発症6日目に抗原検査をやってみましたが、陽性でした。発症後、10日間は陽性判定が出る可能性があるようで、あまり意味のある行為ではなかったようです。

それにしても、コロナウィルスが発生してから相当な時間が経過しているにも関わらず、医療機関がこのような状況に陥っているのは何故なのでしょう。現場の方は、国や自治体の方針に従って、懸命に対応されているのはよく分かります。

明らかに、仕組みの問題です。なぜこのような仕組みが放置されていたのでしょう。ここに根本的なメスを入れなければ、これからも「想定外」で現場が混乱、感染者が右往左往することになるように思えます


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