オーケストラも配信ライブ〜スコットランド室内管弦楽団
昨日に続き、クラシック音楽ですが、今回は身内の宣伝です。
私の次女は、イギリスのエジンバラを本拠地とする、Scottish Chamber Orchestra(スコットランド室内管弦楽団、略称SCO)でバイオリンを弾いています。多分に漏れず、コロナ禍でオーケストラの活動は一時困難となりましたが、今や普通に戻り、スコットランド内のツアーに加えて、欧州大陸へのツアーなども再開できるようです。
苦しい状況の中で、このオケもネット配信を始め、我々にとっては離れていてもライブに接することができるようになりました。コロナも悪いことばかりではないのです。
4月7日から1ヶ月間限定で、新しい配信が始まりました。首席のマキシム・エメリャニチェフが指揮しています。
1曲目はハイドンの交響曲103番“太鼓連打“。有名な曲ですが、誰にでも楽しめる交響曲ではないでしょうか。ハイドンの音楽は、理屈っぽいところがなく、楽しめる曲が多いのですが、これもその一つ。
カメラワークで、オーケストラの中の様々な楽器の音が見てとれるので、お子様と一緒に見るのも面白いのではないでしょうか。
2曲目はストラビンスキーの「プルチネラ」。バレエ音楽なのですが、音楽のみ。ただ、歌が入る構成の曲です。
序曲を聴くと、多くの人は「あぁ、この曲か」でしょうが、同時に「これってストラビンスキーだったの」と思うかもしれません。「プルチネラ」は、バロック期の作曲家ペルゴレージの音楽をベースにしたバレエを上演しようと思いついた、ロシアのバレエ・プロデューサー、ディアギレフがストラビンスキーに発注した音楽でした。
したがって、「プルチネラ」の原曲はペルゴレージら18世紀の作曲家の作品が使用され、序曲はドミニコ・ガロのソナタから来ています。
こちらも、なかなか良い演奏ですので、ご興味のある方は楽しんでみて下さい。
ストラビンスキーはロシアの作曲家、指揮のマキシムもロシア人です。TBSの「報道特集」でロシア人作家アクーニン氏(「本当のロシア」という活動を主導する一人)が、「プーチンのロシアと、本当のロシアはまったく違うと覚えておいて欲しい。本当のロシアは、ドストエフスキー、トルストイ、チェーホフのロシアだ」と日本語で訴えました。
ロシアの豊かな文化が、再び花開く時代が来ることを切望するとともに、過去の素晴らしい遺産も、しっかりと引き継がれなければならないと思います