いざ!しまなみ海道へ!!(その3)〜「ベラビスタ スパ&マリーナ尾道」の和食
(承前)
「ベラビスタ スパ&マリーナ尾道」のイメージからすると、食事は洋食という感じだと思います。セッティングも“ハレ“の感じが出るので、一泊しかしない場合は「エルテギア」でのディナーをお勧めします。
初回に書いた通り、私も2日洋食とも考えていたのですが、ホテルからの連絡で和食も試してみたくなりました。幸い初日は晴れで「エルテギア」にはぴったり、和食の「双忘」は館内にあるので雨の日でも傘なしで入場できます。
結論から言うと、「エルテギア」に負けず劣らず素晴らしい料理でした。瀬戸内のシーフードを堪能したい方には和食「双忘」は楽しめます。
まずはこの日の食材の一部を、料理人が見せてくれます。美しい桜鯛、中央には虎魚(オコゼ)、野菜がみな瑞々しくて美味しそう。
最初に、アサリの旨出汁。アサリのエキスがたっぷり入った小さな吸い物で食前にお腹を温めて下さいと。既にジョージアのオレンジワインを飲み始めていましたが。。。続いて芹のひろうす。温めた石の上にちんまりとのった飛龍頭は、出来立てで外カリッと中はしっとりです。今日の穴子はうざく風にさっぱりと。このあたりで私は日本酒にスイッチ。広島は竹原の「龍勢」特別純米。
石鯛の刺身、真鯛の藁焼きを藻塩でいただきます。関西では煮物のことを“たいたん“と呼ぶことがありますが、“葉玉葱のたいたん“は、葉付きの小さな玉ねぎと牛肉の絶妙なコンビネーション。最初の皿から徐々に塩味が上がり、味にグラデーションをつけている印象です。
次のメニューは“福子“と書かれている。魚の卵かと思っていたら、スズキの子供フッコ。このフライが素晴らしい。揚げ方、パラリとかかった塩による味付け、最高でした。
メニューには出ていない口直し。木の芽のグラニテ。木の芽といえば筍、角切りにした筍が食感を引き立てます。
2杯目の日本酒はおすすめを聞きました。「賀茂金秀」の特別純米辛口。 ワインも良いけど、和食には日本酒です。
焼き物は、刺身でも食べられる鰆(サワラ)をレアに焼き、味噌ベースのソースを敷いたもの。虎魚(オコゼ)はちり蒸しで。最後に出てきたのは、桜鯛の塩釜焼き。儀式として、木槌で割るよう依頼され、その後ほぐしたものが供されます。塩気のある鯛の身は、炊き立ての光信米にぴったり。最後は焼き味噌を加えて出汁茶漬けに。
食後はバーには行かず、部屋でウィスキーを飲み、少しお腹を落ちつかせたところで、気力を振り絞り、夜食にラウンジで振る舞われる尾道ラーメンへと。
翌朝の朝食、朝風呂を浴びてから、「双忘」で和食をいただきました。一夜干しを一品選ぶスタイルで、私は穴子、妻は鯛をチョイス。焼けるまでの間は、イカの刺身と和食ビュッフェで。ビュッフェと呼ぶには申し訳ないような料理が並び、卵かけご飯でどうぞと並ぶ神勝寺たまごにも心ひかれます。
サラダの野菜も元気一杯で、あれやこれやをお櫃からのご飯で楽しんでいると、焼き物到来。魚の隣には、焼きたてのだし巻き卵が添えられます。この一夜干しも絶品。穴子も鯛も、しっかりとした身に、旨みが凝縮。お味噌汁は鯛のアラ汁でした!
2日わたって予想を超えた和食を堪能したわけです。
食事と景色を中心にこのホテルについて書きましたが、スタッフの方々のホスピタリティも素晴らしいものがあります。朝開催されるヨガのクラスもおすすめ。天気が悪く、我々は残念ながら室内でしたが、天気が許せばデッキでのヨガ、これは気持ちよさそうです。
次回は、美食の合間をぬって出かけた観光です
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