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寿司屋の「夏のネタ」〜小肌の親子を味わう

「夏の噺」と題して、季節の落語ネタを書いていたら、「夏のネタ」を食したくなりました。

暑い日曜日のランチ、地元の行きつけ「すし屋の磯勢」へと向かいました。熱波に対抗する食事はお寿司と考える人が多いのか、カウンターはにぎわっています。

この時期に食べたい夏のネタ、私は断然“新子“です。新子は小肌の稚魚です。小肌は大好きな寿司ネタの一つ、季節によって大きさが変わり、その味の変化も楽しみの一つですが、“新子“は夏にしか楽しめない小さな小さな小肌です。

座るやいなや、職人さんに「新子は入っていますか」と聞くと「ありますよ」との答え。 早速注文すると、食べるのがかわいそうなくらい小さな魚が体を寄せ合ってご飯を包んでいます。味は、淡白で口の中にスッと消えていくような感覚です。外は暑いのですが、口中には涼味です。これが食べられるのなら、夏も良いと思います。

握り手曰く、毎日毎日サイズが少しずつ大きくなっている様子ですが、8月にかけては楽しめそうでした。

冷蔵ケースの中には、大人になった小肌も並んでいます。赤ちゃんとの違いを試すべく、こちらも注文。うって変わって脂がのり、シメ具合がしっかりしてそうなので、下地はつけずにそのまま食べると、あの子が成長すると、こんなにも豊かな味になるのかと感じます。

ついでと言ってはなんですが、隣にいる“入梅いわし“ではなく、梅雨明けのいわし、これも美味い。さらに隣のアジと、光り物づくしです。

戻りガツオ、生しらすなどをいただき、貝のおすすめを聞くと、三陸の石垣貝。絶妙の食感と、貝類にしか出せない複雑な味です。

ということで、「夏の噺」に触発され、「夏のネタ」を堪能しました。ご馳走様です


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