無駄な知識でもつながれば力になる - RANGE(レンジ)知識の「幅」が最強の武器になる
こんにちは。佐藤@読書好きプログラマーです!
僕はユーザ名にも入れているように職業はプログラマーです。誰かにプログラマーとして仕事をしていると言うと、いつも「頭が良さそう」とか「難しそう」とか言われるんですが、そんなこともありません。機械は記述したプログラム通りにしか動かないので、よっぽど接客業のほうが頭を使うし難しそうだなと言う印象を持っています。
そんな僕でもプログラマー業界で一つだけ大変かもしれないなと思うことがあります。それは、流行りの移り変わりが早いことです。コンピュータ業界は日々新しいものが作り出されているため、既存の技術だけを使って停滞していると取り残されてしまいます。なので、毎日新しい技術を学び続ける必要があり、プログラミングに対して興味がない人だと新しい技術を学び続けることが苦痛で取り残されてしまうんじゃないかなと感じます。
そんなこんなで日々新しい技術を学んでいるんですが、新たな技術を学ぶ上でいつも悩むことがあります。それは「ジェネラリストとスペシャリストはどちらを目指すべきなのか?」ということです。今知っている技術を深堀りすることと、新しい技術を追い続けることは同時にはできません。スペシャリストになれば一時的に自分の価値は上がりますが、知っている技術が廃れると価値が暴落する可能性があります。逆にジェネラリストになれば今仕事で使っている技術が廃れても、別の技術を使って直ぐに仕事を始めることができるためリスクが少なくなります。どちらも一長一短があり甲乙つけがたく、どちらを選んだものかともやもやする毎日です。
そんな時に、以下の本が目に止まったので読んでみました。
あなたはスペシャリストになるためには、脇目もふらずに一つのことに取り組まなければならないと考えてはいませんか? この本はその考えを否定します。スペシャリストの例としてタイガー・ウッズが出てきますが、日本では福原愛選手や伊藤美誠選手のような卓球選手がわかりやすいでしょうか。3歳ぐらいから親が専属のコーチとなり、朝から晩まで卓球漬けの生活を行った人たちが一流の選手になっていることが多いですよね。このような例を見ていると、幼少期から努力をし続けないとスペシャリストにはなれないように感じてしまいます。
しかし、実際はそんなことはありません。この本は、実在する一流選手から歴史上の人物まで多数の事例を紹介しながら、幼少期から一つのことに没頭しなくとも一流の選手になれることを説明し続けます。数多の一流選手は寄り道を繰り返し、自分にあったなにかを見つけて努力を重ねているのです。現に成長速度は時間よりも適正のほうが重要です。自分がより興味があり適正があることが見つかった場合は、勇気を持って変更したほうがうまくいくかもしれません。
寄り道と言われると無駄なことだと感じるかもしれませんが、寄り道にも意味があります。人間には学んだことをパターンとして認識しており、新たなことを学ぶ時に今まで学んだパターンとの類似点を探すことで早く習得することができます。野球のスイングとゴルフのスイングが似ており、野球経験者はゴルフが上手だったりするのも同じ理屈ですね。あなたが経験していることは全て何らかの形で紐付いており、無駄な経験など存在しません。
以前のやり抜く力について書きましたが、やり抜く力は目標ではなく目的について発揮すべきです。例えば、あなたがYoutuberになりたいという夢を持っていたとします。この時、Youtuberになるための努力に対してやり抜く力を発揮してはいけません。Youtuberになった結果として得たいものに対してやり抜く力を発揮すべきです。Youtuberになりたいという夢は根源的にはお金持ちになりたいのかもしれませんし、モテたいというのかもしれません。遊びながら生きていきたいのかもしれませんし、有名人と友だちになりたいのかもしれません。より根源的な目標に対してやり抜く力を発揮すれば、一つの手段が失敗しても次の方法を試せば良いだけです。Youtuberになるために行った努力が、きっと別の形で目標達成につながることでしょう。
この本は勇気をくれます。あなたが今行っている行動は決して無駄ではありません。将来、僕がジェネラリストになろうとスペシャリストになろうと努力して得た知識は無駄にならずどこかで繋がります。知識の幅を持つことで思考が多様化し、思いも寄らない解決策が見つかるかもしれません。大きな目標に向かう努力をやり抜く力で継続することがきっと重要なんだと思います。
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